目標や目的を決めてトレーニング方法を決める
例えば、フルマラソンを走りきるためには、それに向けた準備が必要で、大会に出場するためには計画性のあるトレーニングをしなければ完走できず、もちろん良い結果も出ません。また、しっかりとトレーニングを積んでいないと自分のペースを乱し、持っている力以上のものを発揮しようとして怪我を招くこともあります。42・195kmを走り切るためにぜひ取り入れたいのが、すべての走りの基本となるジョギング、ロング走やインターバルトレーニング(ショート、ロングなど)、ヒルトレーニング、クロスカントリーなどです。目標や目的を決めて、それに合うトレーニング方法を行いましょう。
マラソントレーニングの種類
・ロング走(距離走)
・ジョギング
・インターバルトレーニング
・ヒルトレーニング
・クロスカントリー走 など
ヒルトレーニング
坂の傾斜を利用してダッシュする
傾斜のある坂を上っていくもので、僕もよく行っているトレーニングです。平地と比べて強い蹴り出しが要求されるので、裏側にある筋肉(ハムストリングスや大殿筋)が自然と使われ刺激が加わり、筋力が強化されます。また、アキレス腱や足底筋膜等が強化され、効率的な走りに繋がります。速く走ろうとするとどうしても足を前に振りだす動作が多くなるのですが、坂は傾斜がある分、どちらかといえば足を振り出すよりもすぐ着地しようとする意識が働きます。そうしたフォームの癖を修正し、重心の真下で接地する正しい動きを身につけるのにも適したトレーニングです。
坂は短め(100m以内)であれば、筋力強化の意味合いが強い練習になります。また、200m以上になると心肺機能と筋力強化両面の効果が期待されます。短い距離の時は全力に近い形(9割5分くらい)で行い、間は十分なリカバリーをとってください。200m以上の時は7~8割くらいのスピードで行い、リカバリーはジョグやウォークで繋いでください。本数を重ねるごとに、だんだんと心肺への負荷が高まる形で行えればgoodです。
【出典】『「山の神」神野大地の必ずやるべきランニングバイブル』 著:神野大地
【書誌情報】
『「山の神」神野大地の必ずやるべきランニングバイブル』
著:神野大地
青山学院大学時に「山の神」として一躍脚光を浴び、箱根駅伝4連覇に貢献した神野大地氏。彼が日々実践するトレーニングとランニングメソッドを初心者ランナー向けにまとめた一冊。元々は学生時代、ケガに苦しみ思うように走れなかった時期に、食事やセルフケアを見直しトレーニング法を身体に負担のかからないように改善するなど、様々な改革を実行した神野氏は大学卒業後も自身が考案したトレーニングでケガを予防しながら記録を伸ばしています。正しいランニングフォームで走ることはもちろん重要ですが、走り始める前のストレッチ法や、ランニング後のセルフケアの仕方などランナーの心構えとして知っておきたい実践法を紹介。
公開日:2024.05.14