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ライン間/ライン上に入る時、ゆっくり移動することで生まれる2つの利点とは!?【ダイヤモンドオフェンス】

Text:坂本圭

ライン間、ライン上に入るときのスピード

ライン間、ライン上に入る場合、50%のスピードでゆっくり入ることが良いとされている。速く走ってライン間、ライン上に入るとうまくいかないのだ。ライン間、ライン上に入る選手は50%のスピードでゆっくりと移動する利点は以下の通りである。

●ゆっくり移動することの利点
①相手に判断を迷わせ、動きを遅らせることができる。
②相手の守備状況を冷静に観察することができる。

攻撃の選手がゆっくり動くと、その選手をマークしている、もしくは監視している相手もゆっくり動く。

攻撃の選手が歩くと、相手も歩き、走ると相手も走る。相手は、攻撃の選手の動きに応じてゆっくり動くようになる。攻撃の選手が%のスピードでゆっくりとライン間やライン上に移動すると、相手はそのままマークするか、他の選手にマークを受け渡すかの判断で迷いが生じやすくなり難しい意思決定をすることになる。

 そこに相手との「駆け引き」がある。攻撃の選手は相手の動きに応じて戦い方を変えることができ、「駆け引き」という読み合いに相手を引き込む。

例えば、ボール保持者に対して、ライン間でボールを受けようとする選手は、相手がボール保持者に対してどちらの方向のパスコースを消しながらプレッシャーをかけるのかを見てから、空いているスペースに、パスコースを作りボールを受けることができる。スペースにゆっくりと動くことで冷静に周囲を見ることができ、良い意思決定が可能になる。

100%のスピードでコンドゥクシオン(スペースへ運ぶドリブル)をしたら、ボール保持者の周辺視野は狭くなる。

ゆっくり動くことで選手は「冷静さ」を得ることができ、周囲の状況を的確に把握して、良い意思決定が可能となる。ゆっくりの状態から、急に速く動くと、スピードの変化を相手に感じさせることができる。

●著名人の言葉
「相手ディフェンスのライン間に入るスピードはおよそ50%です。なぜ、このようなスピードで移動するかと言うと、相手にマークするか、しないかの判断を迷わせるためです」鈴木龍二(フットサル日本代表コーチ)

出典:『ダイヤモンドオフェンス サッカーの新常識 ポジショナルプレー実践法』著/坂本圭

『ダイヤモンドオフェンス サッカーの新常識 ポジショナルプレー実践法』
著者:坂本圭

日本ではまだ珍しいサッカー攻撃の概念・ポジショナルプレーを取り入れた戦術書!!スペインのプロチームでコーチライセンスを獲得した著者が、サッカーを勉強したい学生や指導者、日本式ではなく世界のトップシーンで導入されている新しいサッカーの攻撃方法を実践したいと思っている方々のために、ポジショナルプレーを実践するための方法としてダイヤモンドオフェンスを伝授します。

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