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同じ名前の神社がたくさんあるのはなぜ?分霊によって同じ名前の神社が増えていく【図解 神道】

Text:渋谷申博

人気のある神社は多くの分社が建てられたから

同じ名前の神社とは、八幡宮・稲荷神社・天満宮・春日神社などのことです。頭に地名や由緒に関わる名称がついていたりしますが、社号の根幹部分は共通している神社群のことです。なぜ、そうした神社がたくさんあるのでしょうか。それは、八幡神や稲荷神などの信仰が広まり、多くの人がお祀りしたいと思ったからです。その広まり方には、いくつかのパターンがあります。

全国の八幡宮・八幡神社の総本宮は大分県の宇佐神社です。その信仰が広まって各地に分社が建てられました。なかでも平安京に近い石清水八幡宮が朝廷の崇敬を受け、その分社もつくられました。その中の1つが鎌倉の鶴岡八幡宮です。鶴岡八幡宮は武士の崇敬を集めて、それぞれの本拠地に分社が建てられました。

奈良時代から平安時代にかけて権勢を振るった藤原氏は春日大社を氏神としていましたので、各地の荘園にもその分社(春日神社)を建てました。そこから春日信仰が広まったのです。稲荷信仰の総本宮である伏見稲荷大社は東寺と関係が深く、そのため真言宗などの寺院の鎮守として祀られるようになりました。

その一方で、各地の田の神信仰(42項参照)と習合して、農村でも信仰が広まっていきました。分社の分布にも神社によって特徴があります。たとえば、東京に住んでいる人にとって氷川神社は親しみある神社の1つですが、西日本の人にはまったく馴染みがない神社です。それもそのはずで、氷川神社の分社は荒川と隅田川に挟まれた地域に集中しているのです。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 神道』監/渋谷申博

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 神道』
著:渋谷 申博

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