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幼少期のサッカーを通じた人間教育の意義とは?

スポーツ教育を、子どもたちのレガシーに。サッカーを通して描く夢

ー選手から指導者、経営者と道を歩んできた北口さんにとって、「サッカー」「スポーツ」とはなんですか。

「自己を磨くもの」ですね。ある人が「大人と子どもの違い」について、すごくいい言葉を言っていました。年齢的な違いではなく、本質的な意味での違いです。子どもは「世の中で起こることがすべて自分の思い通りになると思っている人」のこと。大人は「世の中で起こることがすべて自分の思い通りにならないことがあるということを理解して、その上でどう振舞っていくのか考えられる人」のこと。それを聞いて、果たしてこの世の中で真の意味での大人ってどのくらいいるのかなと思うのです。

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ーその定義で考えると、思っている以上に「子ども」は多いのかもしれません。

ベトナムにも、時間を守らなかったり、道端にごみを捨てたり、レジで横から入ってくる人がいます。うちのスクールだと、開催したサッカー大会で優勝できなかった子どもの親の中に、ふてくされて帰る人がいた。そういったことがなくなる真の意味での大人が溢れる魅力的な社会になるといいなと願っています。

ーそういう意味では、幼少期のサッカーを通じた人間教育は、改めて意義のあることに思います。

我々のスクールに通っているような子どもたちが大人になって、その子たちが子どもを産んで教育して、またその子どもが大人になった時に初めて本当に変わるかもしれないという思いを持っています。僕たちのミッションはそのタイムスパンをどれだけ短くできるかが勝負なので、自己を磨くスポーツを通じた教育をこれからも広めていきたいです。

ー目の前の教育だけではなく、レガシーですね。

本来、スポーツってそういったものでした。もともと教育ツールとして生まれたものがどうしても勝利至上主義になって、スポーツマンシップを育む環境が生まれにくくなったと感じています。僕たちは、「スポーツの原点」に立ち返っているのです。

【インタビュー】 アミティエ・スポーツクラブベトナム 北口遥基

◆経歴◆
1985年、北海道士別市生まれ。旭川実業高校、大阪体育大学卒。学生時代よりサッカーをはじめ、スポーツを通じて学んだことを子どもたちに伝えていきたいという想いからNPO法人「アミティエ・スポーツクラブ」に就職。同クラブのサッカースクール指導者、社会人チームの選手として活躍。2014年1月、ホーチミン市にてベトナム人向けのサッカースクールを開設を皮切りに、現在ではハノイでのサッカースクールやホーチミンでのチアダンススクールも運営する。

【取材元】スポジョバ〜スポーツ業界に特化した求人メディアサイト〜

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