攻撃的な人への上手なかわし方
イヤな人とは同じ土俵に上がらない
何をしても、何を言っても悪い方に受け止める。そういう人は一定の割合でいるものです。言われたこと、されたことに対して落ち込む方向にある場合と、自己防衛で攻撃してくる場合があります。こちらとしては、そんなつもりで言ったのではない。さらには、こちらからは何もしていないのに、投げてもいないボールを探し出してきて、投げつけてくるような人もいます。
そういう人の動機のほとんどは、嫉妬や欲求不満です。自分自身の満たされない気持ちを、他者を攻撃することですり替えているのです。相手が苦痛や痛みを受けることでストレスを解消する傾向があり、とても厄介で迷惑な存在です。万が一ターゲットになってしまった場合、対処法はできるだけ関わらないことです。
「嫌がらせはやめてほしい」「どうして理不尽なことをするのか説明してほしい」などと言っても状況はよくなりません。中には自分は悪くない、相手が悪いと本気と思い込んでいるケースもあります。そうなれば手はつけられません。本人に何を言っても、何をしてもムダ。それどころか状況が悪くなるだけです。
できるだけ関わらない。仕事上などでそれが無理なら、できるかぎり距離をとる。そして、嫌味を言われてもナチュラルにスルーする。人前であからさまに無視するなどの華麗なスルーも賢くありません。会話の必要があれば定型的な返事程度に。上司だったとしたら表立って反論はせずに、仕事を淡々とこなす。仕事に支障が出るレベルであれば、起きた事実をまとめて信頼できる人に相談しましょう。
被害に対しては事実を集めておく
そういう人は、相手にされないと自然にフェードアウトすることが多いです。「この人に嫌味を言っても応えないので面白くない」と思わせれば勝ちです。もちろん、実害があれば毅然とした対処も必要ですが、その場合も表立って反応せずに、冷静に事実を集めて機会を待つ、もしくはつくることです。反撃する場合も、できれば直接対決は避け、人や関係機関を介して解決を図りたいものです。
相手の攻撃やイライラが軽度の場合は、機嫌のいい時に承認欲求を満たしてあげることができれば、事態はよくなるかもしれません。実際にはなかなか難しいことですが「あなたを信頼している」「あなたに注目している」ということがうまく伝えられれば、相手が変わる可能性もあります。
同じように、困った頼みごとばかりしてくる人に対しては「引き受けたいけれど、こういう理由でできないので申し訳ない」「代わりにこういう条件なら引き受けられる」と順序立てて話すとスムーズにかわしやすいはずです。
自然体を崩さないことが最強の防御法
ペーシングを使って相手をかわす
相手の声のトーンやテンポに合わせるマッチング。相手から安心感を得られるので、怒っている人の怒りを鎮められる。
いわゆる「オウム返し」テクニックのバックトラッキング。相手から好感度を得られる。自慢話が好きな相手に効果的だ。
【出典】『相手の心が9割わかる 大人のブラック心理学』著:渋谷昌三
【書誌情報】
『相手の心が9割わかる 大人のブラック心理学』
著:渋谷昌三
相手の心が手に取るようにわかる!思い通りに人を動かすちょっぴりダークな心理学を専門家が徹底解説!
いつの時代も悩みの尽きない“人の心”の問題。
「なんであの人は自分に攻撃的なんだろう……」「実際あの人は私をどう思っているんだろう……」など、仕事、家族、恋愛などで人の心に悩まされている人も多いはず。また、コロナの影響で他人との対話の機会が減った一方、家族とは必要以上の距離感になり、ストレスを抱えてしまう、なんてことも。
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公開日:2024.12.06
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