プロテインをとる前に確認しておきたいこと
アスリートにとって、筋肉の元となるタンパク質をとることは、体づくりのみならず、コンディションの調整や、ケガからの回復にも必要不可欠なものです。
また筋肉を構成する筋線維が強く、太くなることはパフォーマンスアップに欠かせないパワーやスピードの強化にも結びつきます。
選手にとって1日に必要なタンパク質量を確保するためには、毎日の食事内容を確認する必要があります。
練習やトレーニング後に「プロテインをとったほうがいいのかな」と考える選手は多いと思いますが、プロテインの摂取を検討する前にアスリートにふさわしい食生活を送っているかどうかをチェックしてみましょう。
「毎日栄養バランスの良い食事をとっているかどうか」
「毎回の食事にタンパク質(肉・魚・卵・大豆・乳製品など)を多く含む食材が入っているか」
「欠食していないか」
この3つが守られていない場合は、まず食生活を改善することから始めましょう。
毎回ただ食べているだけではなく、栄養バランスの良い食事をとることはアスリートの体づくりに不可欠です。
特に男子選手は野菜を食べる量が少ないといわれており(女子選手は鉄分が不足しやすい)、ビタミンやミネラル分の不足が心配されます。
こうしたビタミン・ミネラル不足をそのままにしておいて、タンパク質ばかりを摂取しても、 体内への吸収率は悪くなる一方です。
また一度にタンパク質を大量摂取するのではなく、3食それぞれにタンパク質を含む食材が入っているかどうかも確認しましょう。
さらに気をつけたいのは食事が抜けてしまう、いわゆる欠食です。
特に忙しい朝に朝食を抜いてしまうと、体づくりの面だけではなく仕事や勉強の集中力も欠けてしまうことにつながります。
さながら前日まで使っていたスマホを充電せずに翌日も続けて使うようなもので、すぐに電池切れ(エネルギー切れ)を起こしてしまいます。
食事面を改善した上で、次に自分に必要なタンパク質量を把握してみましょう。
【書誌情報】
『基礎から学ぶ スポーツセルフコンディショニング』
著:西村典子(アスレティックトレーナー)
近年、セルフコンディショニングという言葉を聞けば、自分自身で自分の体を良い状態に保つための取り組みであることが理解されるようになってきましたが、やはり、その内容は奥が深く、まだまだ正しい知識が広まっていないのが現状です。そこで、本書では、数々のプロスポーツ選手を指導した経歴を持つ日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーである西村典子氏による環境に頼らず自分自身をアップデートする基礎から学ぶセルフスポーツコンディショニングを3つのパートに分けてわかりやすく紹介。結果を出すアスリートは必ず実践しているコンディショニングは必見です。
公開日:2019.09.15
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