体を温めるアイドル食材
身近な、いつも食べているものにも、体を温める食材はいっぱいあります。なにげなく口にしてはいたけど、もっと効果を感じたい、合理的に食べたい、と思いませんか? 切り方や調理方法で栄養価が変わるので、これを参考にしてぜひ、実践してみましょう。
【鶏肉】クセがなく低脂肪、肉食による肥満を解消
●血中コレステロールを抑え、血栓の予防に効果
肉の中では脂肪が少なく、良質なタンパク質が多く含まれ、必須アミノ酸のバランスも良く、消化吸収にも優れています。さらに、美肌効果のあるコラーゲンをはじめ、ビタミンAやカルシウムなど、さまざまな栄養素が摂取できるので、積極的に食べたい食材です。
もも肉は皮に脂肪が多く、肉には多くの鉄分を含んでいるので貧血気味の人には特におすすめです。むね肉は皮を取り除くと牛ヒレなみに低脂肪・高タンパクになります。ビタミンB群の一種、ナイアシンも多いため、疲労回復や粘膜・消化器系の保護にも役立ちます。鶏肉には必須アミノ酸のひとつで肝臓の機能を高め、毒素排出に役立つメチオニンも豊富。脂肪肝の予防にも効果が期待できます。
【Point】汁ごと飲めるスープなどがおすすめ
ビタミンB2は三大栄養素をエネルギーに変えるもの。水溶性なので、じっくり煮込んだスープがおすすめ。
保存方法
●下味をつけて保存しましょう
鶏肉は傷みやすいので、購入したらすぐに水気を拭きとり、ラップで包み、冷蔵庫のチルド室に入れます。すぐに食べない場合は、しょうゆや本みりんなどで下味を付け、密封袋に入れて冷蔵庫に入れます。保存期間はどちらも1~2日。長期保存したい場合は、一枚ずつぴったりラップで包み、まとめて密封袋に入れて冷凍すれば2週間保存可能です。
おすすめの切り方&調理方法
●皮をむくかむかないかは気分次第?
もも肉、むね肉は用途に合わせて皮を取りますが、通常はそのままぶつ切りにして、下味をつけます。から揚げやカレー、煮物はひと口大に、焼き鳥などにするときは小さく切り分けます。ささみは筋を取り、調理をします。その場合、繊維を断ち切る用に、垂直に切れば、食感が柔らかくジュ―シーに仕上げることができます。
・ぶつ切りから揚げなど
おすすめの食べ合わせ
●鶏肉+さつまいも
肝臓の脂肪沈着を防ぎ脂肪肝予防に。
●鶏肉+アスパラガス
貧血の予防と改善に。
鶏肉メニュー例
から揚げ、水炊き、照り焼き、ハーブグリル、鶏肉のキノコ巻きグリル、鶏ごぼう、蒸し鶏、バンバンジー、よだれ鶏、鶏のトマト煮、ロテサリーチキンなど。
【書誌情報】
『図解 カラダを温める食べ物』
著者:石原結實 医学博士/イシハラクリニック院長
レシピ/料理:藤沢セリカ
近年、低体温が病気を招く原因となり、体温が上がると不調が改善=健康になるといわれている。医師である著者が、身体を温める30種以上の食材をクローズアップし、食材ごとの成分や効能、また、調理法や切り方・保存法・食べ合せによる最適な摂り方を紹介、解説する。
公開日:2021.08.03