じっとしていられない子におすすめ!バランスをとりながら体を動かすあそび「荷物運びサーキット」【発達が気になる子の感覚統合遊び】

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あそび11:荷物運びサーキット
こんな子におすすめ!
- じっとしていられない
あそびかた
- 子どもは四つ這いになり、大人が背中と頭にお手玉をのせる「ゆっくり」
- 前を見ながらお手玉を落とさないように進む
子どもは四つ這いになります。大人が背中と頭にお手玉をのせて、スタートの合図をします。子どもは荷物を運んでいることを意識して、ゴールまで四つ這いで進みます。お手玉が落ちてしまったら、大人がのせ直します。
落とさずに進んでいくことを意識させるように、大人は「ゆっくり」と声かけをしましょう。
効果とねらい
- 体感を保持しながらバランスをとる
- 進む方向をしっかり見て体を動かす
- ボディイメージが育まれる
注意点
- お手玉は落としても大人がのせ直すと伝える
- 子どもが進む方向をしっかり見るように促す
- むずかしい場合はハンカチなど落ちにくいものを使う
あそぶときのアドバイス
子どもは頭をしっかりあげた姿勢で、四つ這いになります。手首、肩、股関節、ひざなどの関節と、足と腕の筋肉を柔軟に使いながら前に進みます。頭にのせるお手玉は落ちやすいので、むずかしい場合は背中だけにしてもよいでしょう。
子どもはバランスをとるために前庭覚を使い、体の軸を感じながら体幹を育むことができます。手首、肩、股関節、ひざなどの関節を使うことで、自分の体への意識を高めることができ、ボディイメージも育むことができます。
遊びをアレンジ
お玉でリレー
子どもはお玉にのせたピンポン玉を落とさないように運びます。往復して戻ったら、次の子と交代してリレー形式で楽しみましょう。
おじぞうさんゲーム
子どもは立った姿勢でお手玉を頭にのせてもらい、バランスをとりながらゴールまで進みます。ゴールをしたら、お手玉を次の順番の子どもの頭にのせてリレーをします。
ここからやってみよう!
速さを競うことが目的の遊びではありません。ゆっくりでよいので、お手玉を落とさないように運ぶことを意識させることが大切です。
上手に運べるようになったら背中に複数のお手玉をのせたり、高這い姿勢で運んだりするとよいでしょう。
コラム|「どうして?」と聞かないで…
子どもが困った行動をしたときに、「どうしてそんなことしたの?」と子どもに聞いてしまうことはありませんか。しかし、この質問に正しく答えられる子がどれくらいいるでしょう。
走り回っている子が、「僕は前庭覚が鈍感だから、感覚欲求が強いんだ」なんて、答えられるわけもありません。前庭覚や感覚欲求の話は、大人が子どもの中で起こっていることを、理解して仮説を立てるべきことです。
子どもはこの質問には答えられないばかりか、この質問形式による問い詰めによって情緒が不安定になります。不安の中、「どういったら大人は許してくれるのか?」ばかりを考えるようになります。そして、なんといってよいのかわからないと、「固まる」「しゃべらなくなる」などの状態になり、追い詰められてしまいます。
また、「音がうるさくて、みんなと一緒にできない」と伝えても、「目の前のことに集中してごらん」「みんながんばっているよ。君だけじゃない」などといわれると、自分のつらさを伝えることさえ、あきらめてしまうようになります。
まずは、その子の行動を「感覚統合の視点」から理解し、背景にある理由に仮説を立ててみましょう。大人が察することで、対応を考えてみてください。
子どもの行動と理由を線でつなげてみよう
- 座るのがむずかしい・走り回る(A)
- 会談を降りるのをこわがる(B)
- 着替えを嫌がる(C)
- 友だちをたたいてしまう(D)
- ボーっとして指示が耳に入らない(E)
- (a)ボディイメージが未熟
- (b)覚醒レベルの調整ができない
- (c)前庭覚が敏感
- (d)固有感覚の感覚欲求が強い
- (e)力加減の調節がむずかしい
【出典】『発達が気になる子の感覚統合遊び』著:藤原里美
【書誌情報】
『発達が気になる子の感覚統合遊び』
著:藤原里美
子どもの困った行動には意味があり、感覚統合の視点から理解すると、これらは感覚情報の処理がうまくいかない結果であることがわかります。感覚統合は「発達凸凹」の子どもたちの支援に重要で、「遊び」を通じて子どもの能力を引き出す方法が強調されています。「発達が気になる子の感覚統合遊び」では、理論編と実践的な遊び編で構成されており、100以上の遊びを紹介しています。遊びを通じて子どもの情動を安定させ、成長を促すことを目的としており、子どもの理解と支援を促し、幸せな未来を共に築くために読んでおきたいおすすめの一冊です。
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