養蚕業復興を目指し、地図記号から消えた「桑畑」の拡大へ!「桑」の植樹祭を駒ヶ根市にて開催



◆ 「桑」植樹の目的
本植樹祭で植え付けた桑は今後葉部分を駒ヶ根市で行われている養蚕において蚕の餌として使用されます。 KAICOは駒ヶ根市と2024年3月に「駒ヶ根市とKAICO株式会社との駒ヶ根シルクミュージアム新プロジェクトに関する地方創生に向けた連携協定」を締結し、駒ヶ根市での養蚕業復興に向けた取り組みが始動しました。 駒ヶ根市では初年度の昨年合計約2万頭の蚕を飼育しており、今年、来年、さらにその先と地域創生を絡めた養蚕業の規模拡大していく予定です。その際に必要な蚕の餌である桑の植樹となります。 桑は、苗木の植え付けから十分な葉を収穫できるようになるまで2~3年を要します。今回、将来の養蚕規模拡大に向け必要となる大量の桑の葉を確保するための第一歩目として関係者と地域の児童が参加する植樹祭を行いました。
◆ 駒ヶ根市との取り組みの背景
KAICOは、蚕でタンパク質をつくる技術により、「経口ワクチン」の開発に取り組んできましたが、今般研究開発フェーズから、事業化フェーズへと移行していくためには、原料である蚕の安定供給先の確保が必須となります。 明治時代、日本最大の輸出品は蚕の繭であり、日本では年間40万t (約2000億頭)もの生産量がありました。しかし現在、日本の総生産量は年間51 t (約2550万頭)まで減少し、最盛期のわずか0.01%程度しか生産されていません。また、養蚕農家の6割が70歳以上と高齢化も進んでいます。養蚕業界がこの現状にある中で、KAICOは各自治体及び企業と協力して地域経済活性化及び地方創生を目的とした養蚕業復興プロジェクトを提案し、その第1弾として2024年3月に駒ヶ根市と協定を締結し、養蚕復興プロジェクトを開始しました。 かつて養蚕が盛んであった地域の一つである駒ヶ根市において、新たな養蚕業を開始し、生産された全量の蚕を経口ワクチンや動物の飼料添加物等の原料としてKAICOが買い取ることで地域経済の活性化に貢献します。そして、KAICOは繭の中の蛹のみを使用するため、蛹を取り出した後の繭は駒ヶ根市に返却し、繭クラフトや生糸の生産等で活用することも可能です。また、養蚕には桑が必須となることから、養蚕業復興に伴う桑畑の植樹によりCO2削減が期待され地球環境にも貢献します。 このプロジェクトは駒ヶ根市の地域経済活性化のみならず、養蚕業復興を通して、廃校等の再利用や耕作放棄農地の再活用、雇用創出と地域コミュニティ維持・発展等、地域振興活性化にも寄与することが期待されています。また、飼育した蚕を利用したKAICOの経口ワクチンや動物の飼料添加物等は世界の公衆衛生にも寄与します。◆ 今後の展開
KAICOは、今後ブタ用飼料添加物等の販売拡大により、3年後には年間1,500万頭の蚕の調達を目指しています。この目標を達成すべく、従来の養蚕農家の方々に加えて、駒ヶ根市を一つのモデルとした養蚕業復興プロジェクトに賛同・協力いただける自治体・企業との連携を進めていきます。昆虫 “蚕” で世界を変える!KAICOとは
KAICOは、『蚕で世界を変えていく。』というミッションのもと、蚕でつくる難発現タンパク質を医薬品・診断薬・試薬として世界に届けることを目的に、2018年4月に設立した九州大学発のベンチャーです。蚕の体内で自在にタンパク質をつくることをコアテクノロジーとして、製薬会社等のパートナーと共に新薬開発に挑戦しています。
現在、蚕でつくったタンパク質抗原を用いた経口投与可能なワクチンの実用化を目指し、ヒト用・動物用のワクチン開発を行なっております。
本件に対するお問い合わせ
会社名 KAICO株式会社
代表者 代表取締役 大和建太
設立日 2018年4月2日
本社所在地 福岡県福岡市西区九大新町4-1
事業内容
(1) タンパク質の受託発現
(2) 試薬・診断薬・医薬品原料の製造・販売
HP http://www.kaicoltd.jp
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