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D.J・ニュービルと比江島慎のWエースが驚異の得点力! 3ポイント成功率リーグトップ、宇都宮ブレックスが千葉ジェッツを超える⁉【バスケ】

9年目も優勝候補! 宇都宮ブレックス史上最強メンバーは健在!

2024‐25シーズンで開幕9年目を迎えた国内プロバスケットボールリーグ・Bリーグ。最近ではパリ五輪での日本代表の奮闘ぶりやNBAプレーヤー・渡邊雄太選手の日本復帰などもあり、その人気は右肩上がり。今回、『ラブすぽ』ではそんなBリーグの中でも、抜群の実績と安定感を誇る宇都宮ブレックスの強さを解説します。

Bリーグ開幕初年度からB1に在籍する宇都宮は、クラブ名がまだ『栃木ブレックス』だった初年度にBリーグ初代王者に輝くなど、昨シーズンまでチャンピオンシップ(CS)出場6回、Bリーグ王者2回を誇る常勝軍団です。昨シーズンはCSこそクォーターファイナルで敗れたものの、シーズンではクラブ最多51勝9敗、クラブ記録を更新する21連勝をマークするなど、「ブレックス史上最強」と言っていい戦いぶりを見せてくれました。

中心となったのが、移籍1年目でBリーグMVPにも輝いたD.J・ニュービル選手と、日本代表でもおなじみの比江島慎選手のダブルエース。ニュービル選手は1試合平均16.3得点、4.7アシスト、4.9リバウンドというハイスタッツをマークし、オフェンスをけん引。比江島選手も3ポイント成功率44.0%で自身初となるリーグ3ポイント王のタイトルを獲得しました。

CSでの悔しさを晴らし、3シーズンぶりのBリーグ王者を狙う今シーズンは、昨シーズンから大きな戦力変動はなし。主力選手はほぼそのままで、圧倒的強さを誇った昨シーズンのケミストリー(化学反応)を引き続き発揮できるのも強みのひとつです。

2シーズン指揮を執った佐々木宜央ヘッドコーチが退任し、ケビン・ブラズウェルが新たにチームのタクトを振るうことになりましたが、シーズン序盤を見る限り、戦いぶりに大きな変革はありません。

近年の宇都宮の最大の特徴。それは、「3ポイント」にあります。昨シーズン、宇都宮の3ポイント試投数は全シュートの実に49.5%を締めました。そのうえで、成功率40.4%と驚異的な数字を残し、3ポイント試投数&成功数でリーグトップをマーク。ちなみに、2022‐23シーズンの3ポイント試投数割合は39.3%だったので、チーム内で明確に「3ポイントを打つ」という共通認識が生まれたと言っていいでしょう。

もちろん、ニュービル選手の加入と、それに伴い比江島選手ら他選手のマークが緩くなり、外角からのシュートがより狙いやすくなったのも理由のひとつ。そしてこの傾向は今シーズンさらに顕著になり、まだ14試合を消化した段階とはいえ、全シュートに占める3ポイントの割合は51.4%と、ついに半数を超えてきました。

これを実現させるのが、各選手の高い成功率にあります。宇都宮のスターター陣ではニュービル選手、比江島選手、グランド・ジェレット選手の3人が3ポイント成功率40%以上をマーク。さらに遠藤祐亮選手も34.9%、成功率はまだ上がってきていませんが高島紳司選手も1試合平均3.8本の3ポイント試投数を記録しています。

今シーズンは開幕節でいきなり同地区ライバルの千葉ジェッツと当たり、まさかの2連敗スタート。ファンをヤキモキさせましたが、そこからは一気の12連勝でB1東地区2位(千葉Jと同率も直接対決の勝敗で2位)に浮上。開幕前の予想通り、今シーズンのB1東地区も宇都宮&千葉Jが優勝争いの中心になりそうです。

あえて不安点を挙げるとすれば、リバウンドの減少とニュービル選手の負担増。戦術的にオフェンスリバウンドが減少してしまうのは致し方ない部分ところですが、ディフェンスリバウンドも昨シーズンよりスタッツが落ちており、改善の余地はありそう。

エースのニュービル選手はリーグ2位の平均20.2得点をマークするなど昨シーズン以上の圧倒的な存在感を示していますが、そのぶん依存傾向が見られ、プレータイムも平均30分超えとシーズン後半に向けて疲労度が気になるところ。絶対的な存在なだけに「替えの利かない選手」であることが逆に不安要素となっていると言えそうです。

とはいえ、昨シーズン同様の強さを見せつけている宇都宮。千葉Jとのライバル対決はもちろん、シーズン終盤に向けて激しい優勝争い、CS出場争いを演出してくれるはずです。

文・花田雪

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