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人はなぜ依存するのか?そもそも「依存する」ってどういうことなの?【図解 依存症の話】

Text:大石 雅之

「よい依存」は生きるために必要なこと

世の中には「依存するのはよくないこと」というネガティブなイメージがあるかもしれません。しかし、意外にも依存の第一歩は「よい結果をもたらした行動を記憶して、その行動を繰り返す」ことから始まります。例えば、「お酒でストレスが解消できた」「内気な性格だがほろ酔い状態なら会話が弾む」という記憶は、お酒がもたらすよい結果として脳にインプットされます。すると、同じような状況になったらお酒を飲むという行動を繰り返すようになります。これが、よい結果をもたらした行動を習慣化している状態、すなわち「依存」といえます。生きていくためによい結果を求めて行動するのは当たり前で、生物が環境に適応するための健全な機能なのです。

ただし、最初はストレス解消やコミュニケーションの助けとして飲んでいても、お酒だけに頼りすぎると摂取量や頻度が増加。やがて、飲まないと何も手に付かないなど、自分ではやめることもコントロールすることもできない悪い依存状態に陥ってしまいます。それを防ぐには、特定の物事だけに過度に依存しなくても済むように、自分に合ったストレス解消の方法をいくつか用意しておくこと。そうすれば、心身のバランスもとりやすくなります。こうした依存は、日常生活をスムーズにしてくれる「よい依存」です。

なぜ人は依存するの?

脳には、気持ちや状況を改善できる方法がわかると、それをよい経験として記憶し、繰り返すという仕組みが備わっています。

色々な体験の中からよい経験を記憶する

スポーツで気分転換できた、お酒で仕事のストレスを忘れられたなどの体験を、脳がよい経験として記憶する。

よい結果をもたらした行動を繰り返し行う

仕事でストレスを感じると飲みに行って解消するようになり、お酒を飲むこと自体がストレス解消法として習慣化する。よい結果になったことを習慣化する。

よい結果になったことを習慣化する=依存

なぜ人は依存するの?『短時間でしっかりわかる 図解 依存症の話』

依存することは悪いことではない!

ほどよく頼って気分転換やリラックスができ、意欲が湧いてくるならば、それは治療が必要な 「依存症」ではなく「よい依存」です。

色々な解消法にほどよく依存する

ストレス解消をお酒だけに頼っていると依存症になってしまうリスクがあります。友人とのおしゃべリやスポーツ、ゲーム、ショッピングなど、色々な解消法を取り入れましょう。

依存することは悪いことではない!『短時間でしっかりわかる 図解 依存症の話』

出典:『短時間でしっかりわかる 図解 依存症の話』大石 雅之

【書誌情報】
『短時間でしっかりわかる 図解 依存症の話』
大石 雅之 著

特定の物質や行動をやめたくてもやめられない病の「依存症」。スマートフォンの普及や時代の変化にともない、依存症の種類も多様化しました。「スマホ依存」「ゲーム障害」などの言葉は、テレビやインターネットのニュースで目にする機会も増え、社会問題として注目されています。依存症は一度症状が出てしまうと完治が難しい病気です。本書はその依存症について具体例を交えながら、依存する人としない人の違いや依存症の進行の仕方、依存症が起こるメカニズムなどを、メンタルマネジメントや環境、生活習慣の観点から図解でわかりやすく解説。

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