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科学捜査の王道である指紋捜査の発展は日本がきっかけとなった理由とは!?【科学捜査】

きっかけは日本の拇印や血判

なぜ指紋が個人の特定に効果を発揮するのか。それは、指紋は同じ指紋を持つものはいないという「万人不同」と、一生涯変化しないという「終生不変」の2大特徴を持っているからです。

世界中の人々の中から、たったひとりを特定できる科学捜査の王道である指紋鑑定は100年以上の歴史がありますが、きっかけは日本にあったのです。1874年(明治4)、宣教師として日本に来日した医師でもあるヘンリー・フォールズ(1843〜1930)は診療をしながら指紋の研究を続けていました。

その理由は、日本では古くから証文に拇印(爪印)を押していたことに興味を持ったからです。また、大森貝塚の縄文土器についた指紋にも注目し、科学誌『ネイチャー』に指紋が万人不同、終生不変であることを発表したのです。

同じくして、イギリス人のウイリアム・ハーシェルが指紋に関する論文を発表。彼は犯罪者の収監時に指紋押捺を行うなどの実践的な研究を重ね、指紋の有効性を証明してみせたのです。

その後、ダーウィンの従兄弟のフランシス・ゴルトンが指紋についての論文の発表や『指紋』を出版しました。

こうした内容に早くから関心を抱いていたロンドン警視庁は、インドに勤務していたエドワード・ヘンリー(後の警視総監)による「ヘンリー式指紋法」を1901年に採用、この識別法によって、指紋を使った個人識別が犯罪捜査に活用され犯罪者の統治が始まったのです。

以来、この方法が世界中に広まり、昔から指紋による個人特定を認識していた日本でも、1911年(明治44)に警視庁が指紋制度を採用しました。

出典:『図解 科学捜査』監修/山崎昭

【書誌情報】
『図解 科学捜査』
監修:山崎昭

科学捜査は驚くほど進化している。血液や指紋・DNA鑑定、顔認証システム等の画像解析やインターネットを駆使した情報分析など、微細な証拠から犯行の立証、犯人逮捕に結びつけている。刑事ドラマや推理小説などで活躍する科学捜査の実体、その最先端の技術、方法など全貌を図解で徹底紹介!微細な証拠も大いに真実を語る、犯罪は絶対に見逃さない。

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