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会計時の「1000円になります。」に違和感を感じる理由とは?【間違いやすい敬語】

日常生活で違和感のある言葉

買い物を済まし会計のとき、店の人から「合計で1000円になります」というようなフレーズを耳にしたことはないでしょうか。この「1000円になります」という言い回しですが、どこか変に感じませんか。実はこの言い回しは間違った使い方なのです。「1000円になります」の「なる」は「以前とは違う形になる」「前とは異なる状態に変化する」という意味があります。ということは、「1000円になります」とは何かが変化して1000円になったことになります。

しかし現実には合計金額が1000円になっただけで、1000円は1000円のままです。「なる」を変化させた言葉が「~になります」ですから違和感がある言葉となるのです。正しくは「会計は1000円です」「会計は1000円でごさいます」と言うのが正しい表現です。

「女性専用のスペースになります」「入場口はこちらになります」というような言い回しも、何かが変化して「女性専用のスペース」や「入場口」になったわけではありませんので、こちらも誤った言葉遣いです。この「なります」は変化が伴うものに対して使うのであれば問題ありません。

たとえば「こちらの建物は誕生から50年になります」という場合などです。建築されてから50年の時間が経過したことを意味しています。これからも60年、70年と時間が変化するので間違った用法ではありません。もし使い方に困ったならば、「~になります」は「~です」と言うのが無難でしょう。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための日本語と漢字』
監修:山口謠司

「ニッポンとニホン使い分けは?」、「なぜ緑色なのに青信号?」「十二支の本当の意味とは?」、「間違って使うと恥ずかしい敬語は?」日本語と漢字にまつわる、とことん面白くてためになる話。単なるうんちくにとどまらない、使える日本語、生きた日本語から、日本人が覚えておきたいしきたりや文化、マナーまで幅広く紹介。図解でよりイメージができ、面白いほどかんたんに、日本語の興味深い「なぜ」と、正しい日本語の知識が増える1冊!