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目上の人に「大変参考になりました」はNG?正しい言い回しとは?

よく耳にするダメな言い回し

上司や目上の人、あるいは得意先などで相手から色々と意見を聞いたとき、「大変参考になりました」というようなフレーズを使っていませんか? 実はこの言い回しは相手に対して失礼になるのです。「参考」とは「他人の意見をひとつの考え方として、自分の意見を決める手がかりにする」または、すでに自分の考えはまとまっており、「自分の考えの判断材料のひとつ」としてとらえるという意味があります。

つまり「参考になりました」という表現、上司に対して「〇〇部長の考え、大変参考になりました」と答えてしまうと「あなたの意見を参考にして自分の考えがまとまりました」という意味になってしまうのです。その場合は、「〇〇部長の考え、大変勉強になりました」と答えたほうが良いでしょう。「さすがです」もよく使ってしまう表現です。しかし「さすがです」も「参考になりました」と同じように上から目線になる言い回しです。

「さすがですね」は相手を褒めるときに使う言葉です。「褒める」という行為は相手を評価する意味になってしまい、「部長はさすがによく知っていますね」という表現は、部下である自分が上司を評価してしまう図式になるからです。「よくご存じですね」という表現が適切なのです。「参考になります」「さすがです」は相手に尊敬を意を込めて言ったつもりなのに、実は相手を見下してしまう意味になってしまうので、使い方には注意が必要です。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための日本語と漢字』
監修:山口謠司

「ニッポンとニホン使い分けは?」、「なぜ緑色なのに青信号?」「十二支の本当の意味とは?」、「間違って使うと恥ずかしい敬語は?」日本語と漢字にまつわる、とことん面白くてためになる話。単なるうんちくにとどまらない、使える日本語、生きた日本語から、日本人が覚えておきたいしきたりや文化、マナーまで幅広く紹介。図解でよりイメージができ、面白いほどかんたんに、日本語の興味深い「なぜ」と、正しい日本語の知識が増える1冊!