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東京オリンピックで最注目!日本の読み方は「ニッポン」「二ホン」どちらが正しいの?

ニッポンが最初の呼称

日本の呼称は日本人がつけたものではありません。実は中国、唐王朝の人たちによってつけられたのです。彼らは西暦七〇〇年頃、日本のことを「ニィエット(日)・プアン(本)」と呼んでいました。この言葉を聞いた日本人が「ニィエット・プアン」を「ニッポン」と聞こえたので、日本は「ニッポン」と呼ぶようになったのです。

奈良時代から平安初期時代の日本では、「は・ひ・ふ・へ・ほ」の「は行」は存在していませんでした。その代わり「ぱ・ぴ・ぷ・ぺ・ぽ」という「ぱ行」がありました。室町時代なるとふたつの唇を合わせて「ふぁ・ふぃ・ふぅ・ふぇ・ふぉ」と発音するようになり、江戸時代になるとこれが簡略化され「は行」が登場するようになり、現在私たちが発音している「は・ひ・ふ・へ・ほ」となったのです。

「日本橋」という同じ地名が東京と大阪にあります。東京では「にほんばし」と呼びますが、大阪では「にっぽんばし」と呼びます。大阪を中心とした京都や奈良地方には、もともとは日本の都があったところです。日本の呼び方である、日本を関西の人たちが「にっぽん」と呼ぶのは、もともと日本は「にっぽん」という呼称で伝わった伝統を守り続けているからなのです。東京は江戸時代から発展してきた街です。「ぱ行」が江戸時代になり「は行」として登場した影響を、大きく受けたのが東京です。東京の人たちが「日本橋」を「にほんばし」、「日本」を「にほん」と読んでいるのには理由があり、「ニッポン」「ニホン」はどちらも正しい読み方です。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための日本語と漢字』
監修:山口謠司

「ニッポンとニホン使い分けは?」、「なぜ緑色なのに青信号?」「十二支の本当の意味とは?」、「間違って使うと恥ずかしい敬語は?」日本語と漢字にまつわる、とことん面白くてためになる話。単なるうんちくにとどまらない、使える日本語、生きた日本語から、日本人が覚えておきたいしきたりや文化、マナーまで幅広く紹介。図解でよりイメージができ、面白いほどかんたんに、日本語の興味深い「なぜ」と、正しい日本語の知識が増える1冊!