人はイメージなどの情報で商品を買っている
みなさんは卵を買うときは何を基準に選んでいますか?無意識に選ぶ方も多いと思いますが、じつはパッケージ写真などの黄身の色が販売量に大きな影響を与えています。黄身の色は餌の色であり、栄養価とは直接関係ありませんが、濃い黄色やオレンジの色味は栄養価が高そうというイメージがあり、よく売れるのです。
化粧品も同様です。化粧品は40代、50代では値段と効果など現実的なもので決める人が多く、20代では商品の形、イメージなどの情報が重要視される傾向があるようです。前者の層はより文字情報を重要視し、後者の層は視覚情報を重要視する傾向があるのです。
原価よりイメージ価格を重視する商品も
商品には原価があり、それに販促費などの経費に利益を乗せて価格を決定するのが一般的です。ところがあるメーカーは先にブランドとしての販売価格を設定し、そこから原価や経費を割り振るという商品開発をするといいます。
ブランドとしての価値を前面に出して、このブランドだから、この値段だから効果があるに違いないという戦略をつくるのです。成分を見て価格を吟味するのではなく、価格やブランドから効きそうだと判断して購入に至る人も多くいます。これを「ハロー効果」といいます。ブランドの名前、値段などが高いことで、中身もいいに違いないと思わせる心理効果です。
ビジネスや恋愛の場面でも使われる?ハロー効果(光背効果)とは
英語が話せる人は頭がよいと感じたり、服装が整っている人は誠実と感じる心理効果のことです。一部のものが全体と同じと考えてしまいます。特徴や身につけているものから全体の評価をつくってしまうのです。別名、光背効果ともいわれます。相手の心を掴みたい!と感じた方はもちろん、ビジネスや恋愛の場面でも、使うことができるかもしれません。
「ゼロからわかる 知らない損する 行動経済学」はこんな方にオススメ!
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そう感じている方にはぜひ本書『知らないと損する 行動経済学』を手に取っていただけたらと思います。
出典:『ゼロからわかる 知らないと損する 行動経済学』著/ポーポー・ポロダクション
【書誌情報】
『ゼロからわかる 知らないと損する 行動経済学』
ポーポー・ポロダクション 著
コロナ禍により、さらに注目を集めている行動経済学。消毒液をプッシュするとおもしろい音が出ることで、手指の消毒を促進したり、レジ前に足跡のマークをつけてソーシャルディスタンスを保ったり。行動経済学は難解な経済の話だと思われることもありますが、そんなことはありません。「1980円はなぜか安く感じる」「中古品の買取価格に毎回満足できない」「投票の話を聞くだけで投票率が上がる」など、「つい、○○してしまう」という人の不思議な行動を扱う、身近なテーマです。本書ではお金と心理の話を中心に、そんな行動経済学のおもしろさが伝わる内容となっています。初心者の方はもちろん、行動経済学への理解を深めたいと考える方にもおすすめしたい一冊です。
公開日:2022.09.08