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紙幣のデザインの変更が今回で最後になるかもしれない理由とは?【眠れなくなるほど面白い図解経済とお金の話】

「貨幣の原価」︱︱貨幣は消えゆく運命か?

左頁の図にある通り、貨幣にも製造原価があります。驚いてしまうのは、1円玉、5円玉、10円玉硬貨の製造原価は、額面以上のコストがかかり、完全に赤字になっていることです。アルミニウムの輸入事情にもより、1円玉の場合の製造原価は、1・7円から3円と幅があり、その精錬には膨大な電気代もかかります。

日本では、消費税率をアップするたびに、通年と比べて1円玉を多く製造してきた背景があります。しかし、電子マネーの普及によって、1円玉の使用量はあまり伸びていないのも実情なのです。日本では2024年に、千円札、5千円札、1万円札のデザインが一新されます。紙に印刷する紙幣も、偽造防止のための高度な印刷技術が導入されるため、そのコストもバカになりません。

一方で、今後は貨幣も不要になっていくため、紙幣のデザインも、これが最後のものになるのでは――ともささやかれます。どういうことかといえば、電子マネーの普及によるキャッシュレス時代の到来がその鍵を握っているようです。それだけではありません。すでにユーロ圏では最も高額の500ユーロ紙幣が廃止されました(1ユーロ130円換算だと6万5千円)。

理由は、高額紙幣は日常生活の支払い手段に使われることがほとんどないにも関わらず、麻薬取引などの犯罪に使われることが多く、マネーロンダリング(資金洗浄)に重宝するからだそうです。次には200ユーロ(同換算で2万6千円)、1000香港ドル、米国の100ドル、日本の1万円札さえも廃止されるのでは――とも噂されています。たしかに現下のコロナ禍での衛生面も考慮すると、貨幣の終焉も近いかもしれません。

出典:眠れなくなるほど面白い 図解 経済とお金の話

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 経済とお金の話』
神樹 兵輔 著

日本社会をとりまく環境は日々変化を続けています。特にここ数年、令和の時代に入って、日本も世界も大きな変化が起こっています。日本の経済を知ることはイコール「世界や社会の今」を知ることにもなります。本書は〝経済のことは難しくてよくわからない〟というような人たちに向け、最低限知っておきたい経済の基本を身近なテーマと共に解説、読み解く一冊です。行動経済学から、原価や流通や利益のしくみ、生活に密着した経済の疑問や問題点など、いま知っておきたい経済やお金のことを、図とイラストでわかるやすく解説していきます。経済のしくみや原理原則を理解しないまま日常生活を過ごしていると損をしてしまうことになってしまいます。賢く今の世の中を生き抜くためには、世の中の動きやそこに潜む経済のメカニズムを理解することは必要不可欠なものです。

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