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初宮詣・初節句・七五三など…子どもに関わる儀礼が多いのはなぜ?

Text:渋谷申博

かつては子どもの死亡率が高かったから

人生の節目節目に行なわれる儀礼のことを、人生儀礼といいます。地域や時代によって変化があるのですが、主なものをあげると、誕生祝い、お七夜 、初宮詣、初節句 、七五三、十三参り、成人式、結婚式、安産祈願、子育て祈願、還暦、年祝い(喜寿・傘寿・半寿・卒寿・白寿・上寿など)があります。こうしてみると、子ども期と老年期に集中していることがわかります。近代までは平均寿命が短かく、還暦を越えて長生きする人は珍しかったので、長寿は本当に目め出で度たく思われ、あやかりたいという思いもあって祝われました。では、子どもの頃はなぜ多いのでしょうか。七五三は3歳・5歳・7歳の儀礼なので、これを3度とカウントすると、十三参りまで10回の儀礼*があることになります。

このように子ども時代に儀礼が多いのは、かつては子どもの死亡率が高かったことの反映です。せっかく生まれた子どもが病気や事故で亡くならないように、折あるごとにお参りしたのです。「7歳までは神のうち」という言葉があります。これは、7歳頃までは魂が肉体にちゃんと定着しておらず、ちょっとしたことで神様の世界に戻ってしまう(死んでしまう)ことを警告するものなのです。逆にいえば、それだけ神様に近い存在といえるわけで、祭りで稚ち児ご 行列が行なわれるのも、こうした考えによるものといえます。なお、初宮詣で(初宮参り)は無事出産できたことを神様に感謝するお参りですが、氏神に新しい氏子を紹介する意味もあるとされます。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 神道』
著:渋谷申博

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