多数の祭り。なかでも祈年祭・新嘗祭・例祭が重要
実は神主が常駐している神社では、毎日祭りが行なわれています。日供祭というもので、早朝に神前に神饌(神様の食事)をお供えして御神恩に感謝し、世の平穏を祈るものです。参拝者が訪れる前に行われることが多いのでご存じないかもしれませんが、これも大事な祭りの1つです。
神社で行われる祭りは、大祭・中祭・小祭の3種に分けられます。日供祭や1日・15日に行われる月次祭は小祭とされます。もっとも重要とされる大祭には、恒例と臨時の2種類があり、恒例のものには祈年祭・新嘗祭・例祭の3種があります。
祈年祭と新嘗祭は稲作に関わる祭りです。2月17日の祈年祭は今年の豊作を願うもの、11月23日の新嘗祭は収穫を感謝し、新穀を神様に捧げるものです。例祭は例大祭ともいい、その神社にとって特別な日(御祭神が示現された日とか創建された日など)に行なわれます。基本的に年に1度ですが、神社によっては2度行なうこともあります。
臨時の大祭には、鎮座祭・遷座祭・合祀祭・分祀祭などがあります。名前からわかるように、これらは神社が創建されたり、移転したりした時に行なわれるものです。このほか神社の年中行事で重要なものに、6月30日と12月31日に行なわれる大祓があります。大祓は気づかぬうちに犯してしまう罪穢れを祓う行事で、参道などに設置した茅の輪をくぐって心身の穢れを祓います。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 神道』監/渋谷申博
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 神道』
著:渋谷 申博
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公開日:2023.01.29