雨や曇りが多いこの時期は、休日にお家で刺繍にチャレンジしてみませんか?まだまだステッチの種類は豊富です。刺せるとデザインの幅がもっと広がるステッチをご紹介します。
チェーン・ステッチ
こちらも覚えておきたい基本のステッチです。チェーン・ステッチは名前のとおり、チェーン=くさり状のステッチです。布の裏から表に針を出し、糸を出しきったら、最初に糸を出した同じ位置に針を刺します。布をすくって2~3mm先に針を出し、糸を針にかけます。つぎに針を出した輪の中に針を入れ、これを繰り返します。
針を抜くときに糸を強く引いてしまうとステッチの形がくずれるので、やさしく引き抜くことを意識するときれいなチェーン・ステッチができます。
チェーン・ステッチは円の長さと円の横並びを揃えると、きれいに仕上がります。カーブや際どい部分は、円をすぼめて調節し図案内におさめます。アウトライン・ステッチと相性がよく、アウトライン・ステッチで外枠を刺したあとにチェーン・ステッチで中を埋める、という方法もあります。(アトリエ鳥屋)
フレンチ・ノット
針に糸を巻きつけて結び目をつくるステッチです。フレンチ・ノットは糸の本数や巻く回数によって、見た目や表情が変わるのが特徴で、好みのサイズにすることができます。
布の裏から表に針を出し、糸を出しきったら針に糸を1~2回巻きつけます。巻きつける回数が多ければ多いほどサイズが大きくなります。最初に針を出した位置のすぐわきに針を入れて糸を引きます。玉ができればフレンチ・ノットのできあがりです。
フレンチ・ノットは最初に針を出すところと、できがりの位置を少しずらすのがポイントです。また玉がしっかりとできるまで補助の手を離さないことも大事です。刺繍枠スタンドがあると便利ですが、手のひらサイズの刺繍枠で指を上手につかえるようになると、とてもはやく刺すことができます。(アトリエ鳥屋)
ロング・アンド・ショート・ステッチ
ロング・アンド・ショート・ステッチも必ず覚えたいステッチのひとつです。長いステッチと短いステッチを繰り返して面を埋める技法のことで、グラデーションや動物の毛並みを表現するときにも使われます。
最初に輪郭にアウトライン・ステッチをしておくと、立体的にふっくらとした刺しあがりになります。(この工程は省いてもよい)まず長いステッチを1針刺します。続いて短いステッチを並べて刺します。長短のステッチを織り交ぜ、ステッチが重なるように刺し埋めることで、ロング・アンド・ショート・ステッチができます。ステッチの長さをランダムに変えて刺すと、自然な仕上がりになります。
ロング・アンド・ショート・ステッチで、多くの方が苦手意識をもつのが2列目以降ではないでしょうか。長い短いを1列刺したあと迷ってしまう……そんなときはチャコペンで2列目の目標ラインを描いてしまいましょう。2列目以降を刺すときは、前列に刺した糸を下からすくうように刺すと、境目が目立たず全体が平面になります。(アトリエ鳥屋)
刺繍パパ アトリエ鳥屋
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【書誌情報】
『刺しゅうの基礎』
安田 由美子 著
初心者はもちろん、刺繍をする人にこそオススメです!コンパクトなのに、刺しゅうの基礎はもれなく入っています。最も一般的な欧風刺しゅう(自由刺しゅう)のステッチはもちろん、クロスステッチ、リボン刺しゅう、ビーズ刺しゅう、アップリケまで。思わず刺してみたくなる、素敵なサンプラーも多数紹介。初心者の方はもちろん、ふだんから刺しゅうをしている人こそ、手元に置いておくには最適な一冊です。
公開日:2023.06.24