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日本は家電大国でなくなってしまったのか?【地政学の話】

Text:荒巻豊志

テレビ産業が栄華だったのはひと昔前

かつて日本の家電業界は、高い技術力を持ち、世界トップクラスといわれていました。しかし、メイドインジャパンが重宝された時代は1995年ごろに終しゅう焉えんを迎え、今や日本の大手電機メーカーは落ちぶれてしまったという印象をぬぐえません。

2012年にはソニー、パナソニック、シャープが数千億円におよぶ巨額損失を計上し、なかでもテレビ事業の経営不振に陥おちいっていたシャープが2016年に台湾の鴻海精密工業に買収されたことは、日本国内に大きな衝撃を与えました。

そもそも日本の家電メーカーは、高度経済成長期、三種の神器と呼ばれるテレビ、冷蔵庫、洗濯機で成長を遂げました。特にテレビはオリンピックなど大きなイベントがあるたびに買い換える人も多く、日本の産業の大きな要かなめでした。

日本のガラパゴス化

そこに押し寄せたのが2000年代から急成長したIT革命。テレビはパソコンやスマートフォンにとって変わられ、情報を得るのもネットからという時代になりました。

アップル社やマイクロソフト社など、アメリカの企業がソフトウェアの面で世界を牽けん引いん、iPhoneが普及し、世界のネット環境は一気に進化を遂げました。

しかし、日本は独自の路線に走ります。

アメリカの情報通信企業がグローバル市場をターゲットにしているのに対し、日本では仕様が世界基準ではなく、日本人が使いやすいものにシフトしていくため、日本のIT産業のガラパコス化が起こりました。

家電においても日本は、「ガラパゴス」の道をたどっているといえます。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 地政学の話』
著:荒巻 豊志

シリーズ累計発行部数150万部突破の人気シリーズより、「地政学」について分かりやすく解説した一冊。「地政学」とは、地理的な条件が国家の政治、経済、軍事に与える影響を研究する学問。歴史的背景も関わり、国内・世界中で起こっている諸問題解決の糸口となる、まさに現代に最も必要な知識である。ニュースではよくわからない国際情勢と世界で起こっている現状が見えてくる!

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