打つ
野球では打撃が一番楽しい。野球は団体競技ですが、打者と投手の1対1の個人勝負でもあります。安打や本塁打は、記憶にも記録にも残ります。「打率3割を打てば一流」と言われますが、それをもっと高める方法を伝授しましょう。※本書では、右利きを基本に表現してあります。左利きの選手は、逆に考えてください。
スイングの基本
【1】構え
◦バットを握るグリップは右肩の前。
◦体重は両足親指付け根に。両ヒザは柔らかく。
【2】テークバック
◦前側の足を捕手側に引くステップ。後ろ側の足に体重移動。一方、バットは耳近くまで後ろ〈捕手寄り〉に引っ張る(後ろ〈背中寄り〉はNG)。
◦打つ準備を先に作って「間(ま)」を長く作る。「打撃に一番大事なのは、タイミング」だ。極端な話、タイミングさえ合っていれば、スイングの軌道が少々外はずれても投球に当たる。
【3】トップ
◦最大限に力を蓄えた瞬間=弓矢を引いたイメージ。
◦ステップした前側の足を着地=専門用語で「割れ」。
◦耳のすぐ近くからバットのヘッドを出す。バットの「振り出し」をいつも一定にする。
【4】ミート・インパクト
◦下半身主導。軸足回転(後ろ側の足のかかとは上向き)。
◦バットのグリップをまずヘソの前まで出す=インサイドアウト。
◦ミート(投球をとらえる)=インサイドアウトでバットを出し、内角球も外角球もバットの真芯で当てる。
◦インパクト=球に力を与える。
【5】フォロースルー
◦手首はミートしたあと自然に返る。
◦振り切るほうが打球は遠くに飛ぶ。
【出典】『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』 著:井端弘和
【書誌情報】
『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』
著:井端弘和
侍JAPANの日本代表監督、井端弘和氏が指導する少年野球の基本的プレー解説書。野球の根幹になる「打つ」「走る」「投げる」「守る」の4つのプレーに関して、初級・中級・上級の難易度別にステップアップできるよう写真とイラストで丁寧に解説します。世界を代表する選手も、日本の部活でプレーする選手も、この4つの基本に関して特別違うことをするわけではありません。確実にプレーを習得しステップアップしていくことで、世界レベルの基本に迫れます。「教えて井端さん」の野球コラムも章ごとに掲載。少年野球をプレーする生徒、指導者にとって、基本を見直したり、知ってるようで知らなかったプレーを見直す、必読の一冊です。
公開日:2023.12.14