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手相は占い?発祥はどこ?【手相の教科書】

手相は占い?

手相の見方をご紹介する前に、皆様に聞いてみたいことがあります。手相は「占い」だと思いますか?その答えを言う前に、まずは運命を知る運命学をご紹介しましょう。人の運命を予測する運命学の世界においては、命・卜・相という3つの観点が基本です。「命」とは、宿命のこと。

私たちが生まれた「年」「月」「日」3つの時間軸から、変えることのできない「生まれ持った宿命」を知ります。算命学や四柱推命などがよく知られた「命」ですね。「卜」とは、近い将来に起こりうる出来事を予測して行動を選択したり、出来事の白黒や吉凶を判断するためのものです。筮竹などによる易占や、タロットカードなどがこれにあたります。そして「相」とは、実際に目に見える形から現状を知り、さらに将来の開運に役立てるものです。この本で学ぶ手相をはじめ、人相学もこれにあたります。

この「相」は、いにしえより人々が記録した事実を集め、体系化してきたものです。今風に言えばビッグデータの活用というところでしょうか。そのため相による鑑定は、スピリチュアルな「占い」と言うよりもむしろ統計学と言えます。ですので私は、手相「占い」ではなく、手相「鑑定」という言い方をしています。実は、この『新版 手相の教科書』を書くことを決めたのも、手相が統計学の一種であるからです。スピリチュアルな力が必要なものであれば、その方法を教えることは難しくなります。

なぜなら、スピリチュアルな世界は、持って生まれた人の能力に左右されることが多いからです。けれども、線の見方や見つけ方、解釈の仕方という「知識」に基づいた「鑑定」であれば、その知識を身につけることができれば、基本的には誰でも鑑定できるようになります。実際に、ごく普通の方たちが私の手相教室やプロ向けのスクールで手相に対する知識を得ることによって、自分の手相を見ることができるようになり、そして(もちろん経験は必要ですが)プロの手相家として活躍しています。

手相の発祥は?

ところで、手相にはいろいろな流派があります。まず大きく分けると、「東洋」の流派と「西洋」の流派の違いがあります。と言うと、「手相は中国あたりで発祥したのでは?」と思う方がたくさんいらっしゃいます。私の生徒さんたちも、初めはそう思っていた方がほとんどです。先ほど、「長年の記録による経験則」といったことをお伝えしましたが、そんなところも「中国なん千年の歴史」や「古代インド」のようなイメージになりますね。

けれども、実際の線や丘の話に移ると、「太陽線」「月丘」「金星丘」など星にまつわる言葉がたくさん出てくることに気づくはずです。これは、手相術の背景に西洋占星術が関連していることを示しています。古代の西洋の人は、手の中に宇宙があると考えて、そこに刻まれた線の意味を探ったのです。ちなみに、この本でご紹介する内容は、ほぼ「西洋流の手相の見方」です。私も手相を見る時は西洋流を基本に、東洋流の良い部分を取り入れミックスしています。

【書誌情報】
『新版 手相の教科書』
著者: 青木智

手相は占いだと思いますか?手相は占いではなく統計学の一つだと著者の青木智さんはおっしゃいます。手相を見るにはスピリチュアルな力は必要なく、線の見方やその線の解釈という「知識」を身に付けることができれば、誰でも鑑定できるようになります。そして、手相が見られるようになれば「過去の自分に癒し」を、そして「未来の自分にハッピーを」もたらすことができます。手相の見方を覚えて、素晴らしい自分を発見し、自信を持って輝く先の人生を歩みましょう。そして、身の回りにいる大切な人たちに幸せを導きましょう。この本を手に取っていただくことで、きっとあなたにハッピーが訪れるはずです。※本書は2015年8月に(株)アルマット社から発行された『手相の教科書』を再編集し刊行しています。

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