「SNSのファンの声はチェックします」#15 若狭功希選手のモチベーション!
NBA挑戦中の河村勇輝選手(メンフィス・グリズリーズ)の活躍や、パリ五輪での日本代表の奮闘など、日本の「バスケ熱」が高まっています。国内プロバスケットボールリーグ・Bリーグも同様で、開幕9シーズン目を迎えた今季はB1人気クラブの主催試合チケットがプレミア化するなど、その人気は右肩上がり。こういった流れは1部に該当するB1のみならず、B2、B3にも波及しています。
『ラブすぽ』では今回、現在B3を舞台に戦う徳島ガンバロウズに取材を慣行! Bリーグ初参入となった昨シーズン、いきなりレギュラーシーズン5位でプレーオフに進出する快挙を達成したクラブでもあり、今シーズンは2月2日時点でリーグ13位とプレーオフ圏内(※8位以内)を目指す戦いを続けている徳島から、チームを支える若狭功希選手のインタビューをお届けします!
【全2回の第1回】
――B3のレギュラーシーズンも折り返し地点を過ぎました。ガンバロウズは開幕から故障者が出るなどベストメンバーで戦える試合が少ない状況でもありますが、チームとして、個人として、ここまでを振り返っていかがでしょう。
若狭 昨シーズンは結果が出たぶん、周りからの評価も高かったと思うんですけど、今シーズンはここまでなかなか結果が出ず、さらにはケガ人が多かったり外国籍選手の入れ替えがあったりと、少しピリピリした雰囲気があったのは事実です。ただ、チームの中で「プレーオフに出られない」と思っている人はひとりもいないですし、年末年始の試合では香川さん、横浜EXさんという上位を相手に勝つこともできているので、後半戦に向けて自信をつけて、巻き返せると思ってやっています。
僕個人としては「得点」という部分ではまだまだ貢献できていないと感じていますし、チームに対してもそれは口に出しています。昨シーズンと比べてシュート成功率も落ちていますし、そこは後半戦、もっと上げていかなきゃいけないなと。ただ、そのぶん「ディフェンスでチームに貢献してくれている」とコーチからも言ってもらえているので、オフェンスで調子が上がらないぶん、それ以外の部分で少しでも力になれることを考えています。
――昨シーズン好調だったスタッツがプレッシャーになった部分はある?
若狭 昨シーズンは最終的に3ポイント成功率が34パーセントくらいだったんですけど(※34.4パーセント)、自分はもともと純粋な「シューター」ではないので、そのぶんちょっとはプレッシャーになっているかもしれないです。本来のプレースタイルはアタック!アタック!なので(笑)。ただ、コーチからは「ココから状態が上がってくるのは分かっているから」と信頼してもらっているので、そこはすごくありがたいです。
―本来のプレースタイルである部分を後半戦は見せていきたい?
若狭 そうですね。ただ、自分もB3でのプレーが今シーズンで6年目なので、他のチームからもプレースタイルをかなり把握されているな、というのは感じます。ボールを持ったらすぐにチェックに来られたりしますし、そうやって「対策」されている部分も含めて、クリアしていく必要がある。
――若狭選手は岡山トライフープでプロのキャリアをスタートさせ、ガンバロウズに移籍して今シーズンで2年目。「ガンバロウズってどういうチーム?」と聞かれたらどう答えますか?
若狭 初めてバスケットボールを観に来る人がいたら、ガンバロウズのバスケは「一番面白い」と思います。昨シーズンもそうでしたが勢いがありますし、バスケの展開も速い。日本人も外国籍も関係なくみんなが走りますし、お客さんも多いから絶対に盛り上がれるんじゃないですかね。
――Bリーグは全カテゴリを通じて観客数が右肩上がりを続けています。プレイヤーとして、そういうファンの声援は力になりますか?
若狭 シュートが入ったときの歓声や、守り切ったときの拍手などは、選手にとっては背中を押されている気分になりますし、本当に感謝しかないです。
――今シーズン、特に「歓声」が印象に残っている試合はありますか?
若狭 11月24日の新潟戦ですね。試合中にくちびるがパックリ割れちゃって、結果的に17~18針縫ったんですけど、ガーゼをくわえて止血しながらプレーを続けたんです。その試合でMVPをもらうことができて、試合中の歓声はもちろん、終わったあともSNSなどでたくさん応援の声を頂いて、「ケガしながらでも試合に出続けて良かったな」と感じることができました。
――SNSも含めてファンの声はチェックする?
若狭 「おすすめ」で結構流れては来るので見ちゃいますね。もちろん、「観たくない情報」が流れてくることもあるんですけど(笑)。
【第2回へ続く】
写真・徳島ガンバロウズ提供
文・花田雪
公開日:2025.02.03