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高島誠が語る投手だけでなく野手も“球速140㎞/hライン”を目指すべき理由と送球時に大事な「前足トップ」を解説【革新的守備・走塁パフォーマンス】

Text:高島誠

野手も“球速140㎞/hライン”を目指そう

野球において“球速”が重要なのは投手だけではありません。球速が上がれば、たとえば捕手であれば二塁送球で盗塁を刺せる可能性が上がりますし、野手ならゴロを捕球した際に多少ファンブルしても一塁で打者走者をアウトにできたり、守備位置を深くすることができるからです。下の表は球速130~150㎞/hを計測するために必要な“ライン”を示したものです。本書では、野手であっても“140㎞/hライン”を目指してほしいと考えています。ハードルが高いと思うかもしれませんが、日々のトレーニングをしっかりと行えば普通の高校生でも確実にクリアできるはずです。まずは各項目を計測して、自分に足りない要素を把握したうえで“140㎞/hライン”を目指してみましょう。

球速の指標 130km/hライン~150km/hライン

球速の指標 130km/hライン~150km/hライン『革新的守備・走塁パフォーマンス』

※ウエイトのMAXは計測せず、10回上げられる重さを計測して実施
※トレーニングの詳細は『革新的投球パフォーマンス 普通の高校生でも毎日50分の練習で140km/hを投げられる』を参照
※プルダウン(P164参照)の球速はマウンドからの球速+10km/hが基準。
※数値は一部改正しています

前足トップとは?

送球時に大事なのが、トップをどのタイミングでつくるか。上半身でトップをつくりにいくとき、下半身でも別の動作が行われています。その際、前足を進行方向に着地させた後にトップがつくられることで、おなかの前方部が引き伸ばされます。そこから送球動作に移ることで、送球する方向により強い力を発揮できるのです。この動きはよく「割れをつくる」と表現されていますが、本書では「前足トップ」と呼んでいます。ピッチング、バッティングでよく聞く表現かもしれませんが、実は野手の送球でも同じように重要です。打球を捕る→送球するという一連の流れの中で、この「前足トップ」をしっかりとつくれるように意識してみましょう。

前足トップとは?『革新的守備・走塁パフォーマンス』

打球を捕ってから送球に移る一連の流れの中でも、しっかりと前足トップをつくることで強いボールを投げることができる。

出典:『革新的守備・走塁パフォーマンス』高島誠

『革新的守備・走塁パフォーマンス』はこんな人におすすめ!

・実際にプロで活躍している選手が取り入れている理論を知りたい
・守備・走塁を強化したい!
・具体的な練習方法を子どもに教えたい!

と感じている方には大変おすすめな本です。

1歩=0.1秒にこだわれば、俊足、強肩は、獲得できる、体格に劣る選手でも練習の質や技術を高めることで、プロと同等の水準を発揮しやすいと言えます。本書では、どのような意識で、どうやったら守備や盗塁の成功率を高めることが出来るか、肩を強くすることが出来るのか?実際にプロ野球選手と共に自主トレを行っている高島氏のメソッドを紹介すると共に、効果的な練習法を提案します。わずか一歩を短縮することで0.1秒を作り出すために何をしなければならないのか?それが革新的なパフォーマンスにつながります。

プロでも使われる技術を、高校生でも実践できるようオールカラーでわかりやすく解説!

普通の高校生でも140km/hを投げれるようになる、柵越えを連発できるようになる技術は、確かに実践可能ですが、ある程度の練習と時間を有します。技術と共に体を鍛えなければいけないからです。しかし守備と走塁に関しては、そこまで体格差は問題ありません。いかに一歩を早く踏み出すか、それにより0.1秒をどう短縮するか、その理論と実践メソッドを徹底解説します。

スクワット

気になる中身を少しだけご紹介!グローブはどう選ぶ?

近年のトレンドは操作性の高い“コユニ”

野手にとって“相棒”とも言えるグローブを選ぶ際、どういう基準で決めていますか?憧れの選手が使っているとか、好きなメーカーだからなど、見た目を優先している人も少なくないかもしれません。もちろんカッコいいにこしたことはないと思いますが、最も重要なのは捕りやすさです。そこでまず考えてほしいのが、どんなグローブを使えば守備範囲が広くなりやすいかということです。まず、ゴロをさばく体勢は「正面で捕る」と「片手で捕る」の2パターンに大きく分けられます。本書では「正面で捕る」ことにこだわる必要はないとしていますが、主な理由は以下になります。

①パフォーマンスラインで左足が使いやすい場合、ゴロの正面に入るより、体の左側で捕球するほうが動きやすいという人もいる
②両手で捕る(正面で捕る)より、片手で捕る(シングルキャッチ&逆シングル)ほうが、守備範囲が広くなる
③正面に入っての“当て捕り”では、強い打球には対応しにくい

守備で大切なのは、いかにアウトの数を増やしていけるかです。それにはプレーの正確性や素早さ、そして守備範囲の広さが関わってきます。③で挙げた“当て捕り”は、素早いプレーにはつながるでしょう。グローブで捕球するのではなく、文字どおりグローブの土手でゴロをあてるようにして止めて、添えている手で素早く握り変えて送球できることがメリットです。ただし、“当て捕り”は両手で捕る(正面で捕る)ことを前提としているので、守備範囲が限られます。強いゴロが飛んできた場合、グローブの土手に当てても打球の勢いに負けて大きく弾いてしまうこともあるでしょう。対してシングルキャッチや逆シングルは、正面に入っての捕球より守備範囲が広くなり、強い打球にも負けずにキャッチできます。練習していけば、正面で捕るのと同じくらい捕球の精度も高められるはずです。メジャーリーガーの多くがシングルキャッチと両手での捕球を状況によって使い分けていることを考えると、必ずしも「正面で捕る」必要はないのです。シングルキャッチの確率を高めていく上で重要になるのが、どんな形状のグローブを選ぶかです。一般的にグローブは「縦型」と「横型」に分けられますが、私はもっと細かく分類する必要があると考えています。例えば野手の場合、グローブのポケットが深いとシングルキャッチをしやすく、そうした形状のものを「縦横型」と呼んでいます。

一方、“当て捕り”用は「縦型」で、ポケットが浅いです。そもそも土手で当てて止めることを目的につくられているので、ポケットが深くある必要はないのでしょう。本書で述べてきたように私はシングルキャッチもできることを推奨していますが、そうした捕球をする上で、近年プロ野球の名手たちの間で流行し始めているのが、“コユニ”という仕様のグローブです。文字どおり、グローブの小指を指す箇所に薬指と小指の2本を入れて、中指と人差し指はそれぞれ1本ずつ横にずらし、人差し指の箇所を開けて装着します。詳しくは66ページから説明していますが、人間の身体の構造上、薬指を中心に回転させたほうが手の操作性を高めやすくなるのです。加えて“コユニ”にするとグリップの力が上がりやすいので、強い打球にも負けずに捕球しやすくなります。そうして上手くキャッチできれば、スムーズな送球にもつなげやすいはずです。

グローブ

“打球は変化する”ことを理解しよう「ボールのどこを打つかで打球にかかる回転は変わる」

プロ野球選手の一流打者は、打ちたい打球をイメージしてボールとコンタクトする場所を狙い分けると言います。細かく分けると、ボールは上、下、外、内、前、後ろを打つことができます。同じ軌道のスイングでも、どの場所を打つかによって打球にかかる回転が変わります。だから、ボールの打つ場所を狙い分けるというのです。学生野球でそこまで狙える選手は珍しいでしょうが、さまざまな打球が飛んでくることは変わりません。

逆に言えば、規則的な回転の打球が飛んでくるとは限らないのです。ゴロがイレギュラーにバウンドするのはグラウンドの凹凸などに要因がある場合もあれば、そもそも打球の回転により、地面と接地した際に不規則な方向に弾んでいくことも考えられるわけです。イレギュラーバウンドのゴロに対応するためには、まずはそう知っておくことです。その上で、スピンアクシスボールでノックを受けてみてください。バットの入射角や、スイングの軌道、ボールを打つ場所により、打球にかかる回転の違いを視覚的に捉えることができます。そうしたイメージを持っておくだけでも、実戦での対応が変わってくるはずです。

ゴロの転がり

★基本の構え・守備とは
★キャッチャーミットの動かし方とは?
★走塁時のスタート足について
★俊足になるための詳しいトレーニング法とは

などなど気になるタイトルが目白押し!

著者の高島氏の元には今なお、シーズンオフの自主トレで球団の垣根を越えて、プロの野球選手が集まってきます。長くプロ野球選手を続けるために、自分に必要な技術を高めるため、高島氏の始動を求めて来るのです。本書はそこで教えるメソッドを具体的な練習方法と共に紹介しているので、あなたも「俊足」「強肩」を獲得できるようになります!

『革新的守備・走塁パフォーマンス』
著者:高島誠

多くのプロ野球選手を育成し、プロ野球選手のサポートをするトレーナーな高島誠氏による「革新的パフォーマンス」シリーズ第4弾!1歩=0.1秒にこだわれば、俊足、強肩は、獲得できる、体格に劣る選手でも練習の質や技術を高めることで、プロと同等の水準を発揮しやすいと言えます。本書『革新的守備・走塁パフォーマンス』では、どのような意識で、どうやったら守備や盗塁の成功率を高めることが出来るか、肩を強くすることが出来るのか?実際にプロ野球選手と共に自主トレを行っている高島氏のメソッドを紹介すると共に、効果的な練習法を提案しています。わずか一歩を短縮することで0.1秒を作り出すために何をしなければならないのか?それが革新的なパフォーマンスにつながります。プロでも使われる技術を、高校生でも実践できるようオールカラーでわかりやすく解説。野球に携わるすべての人に読んで欲しい一冊です。

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