自分の環境に合ったLEDライトの選び方
光の質と量、 設置位置を考慮してライトは選ぶ
LED 植物育成ライトの選び方は、植物の成長に必要な光の質と量に注目する必要があります。まず、ここで言う光の質というのは、光のスペクトルのことを指します。植物は光合成には主に赤と青の光を利用します。フルスペクトル LEDライトは、可視光および紫外線や遠赤外線を含む広範囲の波長をカバーしたものです。
太陽光に近いフルスペクトル LED ライトであれば、植物の各成長段階に必要な光を提供することができるのでおすすめです。次に、光の量を確認します。市販の LED ライトのスペックには PPFD(光合成有効光量子束密度)が表示されています。
育成する植物の種類や各成長段階に適した PPFD を提供できるライトを選ぶことで、植物の発芽や成長、開花をサポートできます。ちなみに光を好む多肉植物を例に挙げると、発芽期には 100 ~ 200 μ mol/m2/s、成長期には 200 ~ 400 μ mol/m2/s、開花期には 400~ 700 μ mol/m2/s の PPFD が必要とされています。
また、ライトの取り付け位置や高さも検討する必要があります。自宅のどこで栽培するのか、それによってライトを設置する場所は変わります。ライトの位置が高ければ照射範囲が広がりますが、植物との距離が遠ければ、その分 PPFD の数値は低くなります。
高さの調整が可能なスタンドやダクトレールなどの吊り下げ装置も含めた設置方法も踏まえたうえで、適切な LED ライトを選ぶようにしましょう。
SELECT 1 スペクトルで選ぶ
光の波長の分布を指すスペクトル。太陽光は、紫外線から可視光、そして赤外線に至る広範な波長を含むフルスペクトルの光です。植物の光合成には特に青色光(約 400 ~ 500nm)と赤色光(約600 ~ 700nm)が必要ですが、フルスペクトルLED ライトであれば、それらをしっかり含み、太陽光に近い光を提供できるのでおすすめです。
SELECT 2 植物のサイズや量で変わるライトの数
植物栽培に必要な LED ライトの数は、植物の種類や栽培面積、必要な光量(PPFD)、LED ライトの仕様によって決まります。適切な光環境を整えるためには、光の質と量、均一な照射などを考慮し、最適な LED ライトの配置と数量を選びましょう。また、スポットライトやパネルライトなど、ライトの種類でもカバーできる範囲は変わります。
SELECT 3 インテリアを意識して選ぶ
自宅の室内で栽培する際に重要したいのがインテリアです。まずは植物をどう飾るかを考えます。棚に飾るのか、壁に飾るのか、床に置くのか、吊り下げるのかなど、それに合わせて LED ライトを選ぶ必要があります。ライトを選ぶ際には、インテリアに馴染む光の色かどうか、取り付ける場所に適した形状かを基準に選ぶといいでしょう。
【出典】『LED LIGHT 室内栽培基本BOOK』著:日本文芸社(編集)
【書誌情報】
『LED LIGHT 室内栽培基本BOOK』
著:日本文芸社(編集)
本書は、観葉植物の歴史から最新のLEDライトを使った室内栽培法まで、幅広く解説した一冊です。古代文明から続く観葉植物の文化は、現代においても多くの人々に愛され、特にLEDライトの普及により、室内でも多様な植物が栽培可能となりました。光の重要性や具体的な栽培方法を紹介し、実際にLEDライトを使って栽培を楽しむ人々の成功例やアドバイスを掲載。初心者から上級者まで参考になる内容が詰まっています。
公開日:2024.10.07