キャラクターの容姿で個性を出す
キャラクターの性格や特性を見た目で特徴づけることで、その人となりをわかりやすく読者に伝えることができます。
ポイントは「目」と「髪型」
マンガは視覚的な読みものであるため、キャラクターの容姿というのは非常に重要です。うまく描くことができれば、キャラクターの人間性を容姿だけで伝えることも可能でしょう。
キャラクターを描く際はまず、性格や好きなもの、嫌いなもの、家族構成、物語での役割など、内面的なことを中心に書き出してみます。この作業をすると、キャラクターのイメージが何となくでも浮かび上がってくるはずです。そのイメージをもとに、実際にキャラクターをデザインしていきます。
ここで、キャラクターの個性を描き分けるため重要なのが「目」と「髪型」です。目は特に、キャラクター自身の個性だけでなく、マンガのジャンルも大きく影響します。少女漫画であれば大きくてキラキラとした目に、青年マンガであれば現実味のあるスタイリッシュな目に、という風に、ジャンルを意識したうえでキャラクターらしさを描きましょう。意志の強い人物ならツリ目にしたり、穏やかな人物ならたれ目にしたりという個性の出し方もあります。
目にはキャラクターの個性だけでなく、マンガのジャンルの特徴も表れる。
【例】
- 真面目そうな優等生→意志の強そうなキリっとした目
- 青年マンガのキャラクター→現実味のあるスタイリッシュな目
- 少女漫画のキャラクター→大きくぱっちりとしていて、光が反射してキラキラした目
- 女性向けマンガのキャラクター→大きすぎず、多少のキラキラ感がある目
次に髪型については、キャラクターの個性が一番出せるところといっても過言ではありません。現実においても、顔のパーツは生まれつきですが、髪型は色も長さも自分のしたいように変えることができます。つまり、キャラクターの自身の趣向や性格が色濃く出る部分なのです。例を挙げると、優等生であまりおしゃれにこだわりのないタイプならサラサラの黒髪ストレートヘア、少年マンガの主人公で元気いっぱいのタイプなら短髪で毛先がツンツンした髪型という感じです。このように髪型で個性を描き分けると、容姿を見ただけで何となくどんなキャラクターなのかがわかりやすくなります。
髪型には、キャラクター自身の趣向や性格が色濃く出る。
【例】
- 真面目な優等生→黒髪のサラサラストレートヘア
- 今どきのおしゃれな女子大生→明るい茶髪で凝ったヘアアレンジ
- 元気いっぱいで好奇心旺盛→短髪で毛先がツンツンしている髪型
- 派手好きなお嬢様→ロングヘアで巻き髪
【出典】『テクニックでセンスを超える! プロが教えるマンガネーム』著:佐藤ヒロシ
【書籍情報】
『テクニックでセンスを超える!プロが教えるマンガネーム』
著:佐藤ヒロシ
マンガを描く上で、アイデアやイメージを形にするのは難しく、面白さを伝えるためにはネームが必要です。ネームは、コマ割りや構図、キャラクターの配置などを具体的に示す設計図であり、作品の完成度を高めるために何度も修正を繰り返します。本書では、ネームの作り方と素晴らしい作品になるためのポイントを解説し、実際のネーム添削も紹介。ネームを描くことが、面白いマンガを作成する第一歩です。マンガネームの書き方に悩んでいる方にぜひ読んでいただきたいおすすめの一冊です。
公開日:2024.06.25