選手と最新テクノロジーが一体となってオリンピック金メダルを目指す!
パリ五輪で躍進が期待される自転車競技、技術革新の凄さ!
東京オリンピックでも使用された自転車競技の聖地、伊豆「ベロドローム」でお目見えした最新型バイク「V-IZU TCM2」は自転車トラック競技日本ナショナルチームを支える「HPCJC」とともに、世界最速トラックバイクの研究開発を進めてきた「東レ・カーボンマジック株式会社(TCM)」と「東レ株式会社」の技術革新の結晶である。車体に刻まれた「TCM」は「東レ・カーボンマジック」のことで、この会社が長年のレーシング開発で培った軽量化設計とCFRP成型加工技術を駆使して製作されている。
CFRPとは、2つ以上の素材を組み合わせた複合材(コンポジット)の一種で、炭素繊維(カーボンファイバー)を強化材として加えたものをCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics=「炭素繊維で補強・強化されたプラスチック」の頭文字をとった略語)と呼ぶ。
炭素繊維には、高剛性、高強度といった特徴以外に「導電性・耐熱性・低熱膨張率・自己潤滑性・X線透過性」といった特徴も兼ね備えており、それらの特徴を生かすことで軽量化・小型化・省エネ化など様々な仕様が期待できるのである。
今回、開発された「V-IZU TCM2」は空気抵抗を極限まで減らし、驚くほどの乗り心地に仕上がっている。このバイクを実際に使用した選手たちの感想として、JCF選手強化スーパーバイザーを務める中野浩一氏は「『スピードに乗ったらなかなか落ちない』ということが挙げられます。惰性に乗ってスピードが乗る、乗っている本人が思っている以上にスピードが出ている。逆に遅いスピードだと重く感じるようですが、レベルの高い大会で使用すれば性能が発揮できるバイクだと思われます。ほとんどの選手が同じことを言っているので、期待できるんじゃないでしょうか。」とコメントしている。
まさに今、自転車競技界に革命が起きている。パリ五輪において時代が変わる瞬間を見届けよう。
公開日:2024.05.15