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直球の高速化が生んだ現代のトレンド球種!高速チェンジアップ

がつプロ変化球大事典〜高速チェンジアップ編〜

変化の仕方から握り、歴史、使い手で全て教えます!

知っているようで知らない、奥深き変化球の世界を「がっつり!」掘り下げる。久しぶりの連載再開で取り上げるのは、日米球界を席巻する“現代の魔球”、高速チェンジアップだ!

“高速チェンジアップ”とは何なのか?

『直球の高速化が生んだ現代のトレンド球種』

高速チェンジアップを説明するには、まず〝本家〞チェンジアップの説明が必要になる。チェンジアップの定義とは、「直球と同じ腕の振りから投じられる球速の遅いボール」が一般的だ。変化はもちろんだが、それよりも打者に「直球」と思わせながらボールが思ったほど来ない=緩急を使って空振りや打ち損じを誘う球種と言える。チェンジアップは直球との球速差が重要な球種であるため、「高速チェンジアップ」という言葉は一見矛盾しているように思える。

その背景にあるのが近年目覚ましい直球の「高速化」にある。チェンジアップには「直球と比較して何キロ遅い」という定義はないが、例えば直球より10〜20キロ遅いボールをチェンジアップと呼ぶのであれば、直球のスピードが上がれば上がるほど、比例してチェンジアップと呼べる球種の球速も上がる。特にメジャーでは現在、150キロ以上を誇る投手の存在はザラで、100マイル=160キロ投手も以前ほどスペシャルな存在ではなくなった。仮に160キロを投げる投手の場合、それと同じ腕の振りで140〜150キロのボールを投げることができれば、その球種は「チェンジアップ」になる。

以前は140〜150キロ程度が一般的だったため、チェンジアップの球速は必然的に120〜130キロ程度が一般的と考えられていたが、投手の球速が向上したことで以前よりも「高速」なボールもチェンジアップの定義に収まることになった。ボールの握りは投手によってさまざまだが、左上写真のようなわしづかみや、ツーシーム、シンカーのように握る投手も多い。チェンジアップの代表例である「サークルチェンジ」の握りは比較的球速が出にくいので「高速チェンジアップ」の使い手にはあまり見られない。最大の効力はやはり、直球に「擬態」できること。腕の振りやリリース直後の軌道は直球に近く、それでいて直球よりも球速が遅い。また、シンカーのように鋭く変化するケースも多々見られる。

高速チェンジアップの握り方

投手によって握りは異なるが、いわゆる「わしづかみ」がもっともポピュラー。握りよりもボールを「抜く」ことやリリースの仕方が重要。

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