日本ダービー(日曜・東京)
東京優駿。2021年生まれのサラブレッド、7906頭の頂点を決めるレース。芝2400m戦、GⅠ。
過去10年、1番人気は〔232〕、2番人気は〔131〕、3番人気は〔321〕。
6番人気以下〔106〕、2ケタ人気馬〔103〕。
馬連3ケタ5回に、万馬券1本。
連対20頭中、1~5番人気が19頭。1、2着は堅い決着が多いよう。穴党は3着に穴狙いでしょうか。
ステップレースを見ていきましょう。
馬券圏内の約8割を占めるのが、GⅠの皐月賞組で〔896〕。
この23頭のうち、勝ち馬7頭、2着馬5頭、3着馬4頭。
4着馬1頭、5着馬2頭で、この3頭は前々走で重賞連対の馬。
あとは1番人気6着、1番人気7着、2番人気6着、4番人気8着の馬。この4頭は、すべて前々走では重賞を1、2番人気で連対の馬です。
皐月賞9着以下からの馬券圏内はありません。
TRは2つ。
まずはGⅡの青葉賞から〔003〕。1、2着馬と、3番人気6着馬。
LのプリンシパルSから
〔001〕。1番人気1着馬。
TRからの連対はありません。
その他、GⅡの京都新聞杯から〔110〕。2番人気で1、2着の馬。
GⅢの毎日杯から〔100〕。2番人気1着馬です。
連対20頭中、19頭に重賞勝ちがあり、残る1頭にも重賞2着がありました。これは前走、京都新聞杯クビ差の2着だった、19年の優勝馬ロジャーバローズです。
芝1800m以上への出走歴がありながら、3着以内がない馬の馬券圏内はありません。
必須ではないものの、連対にはあったほうがいいのは以下のよう。
デビュー2戦までに勝ち上がり(18頭)
複勝率80%以上(17頭)
芝2000m以上への出走歴(19頭)
芝2000m以上での勝利(15頭)
ちなみに、近5年の連対馬10頭のうち、芝2000m以上に勝ちがあったのは半数の5頭。あとは、芝1800mの重賞勝ちが4頭に、芝1600mの重賞勝ちが1頭です。
初騎乗(テン乗り)での優勝は68年間なかったのですが、昨年そのジンクスをレーン騎手とタスティエーラが破りました。“日本人騎手の初騎乗制覇はない”とする感じでしょうか。
4着以下が2回以上あった馬の馬券圏内もありません。
キャリア4~6戦の馬が〔879〕。キャリア10戦以上の馬の馬券圏内はありません。
さて、最も好走馬を輩出している、前走皐月賞組をもう少し掘り下げていきましょう。
皐月賞からダービーの馬券圏内に来た23頭の前々走を見ると、重賞連対馬が21頭、重賞1番人気(5着)だった馬が1頭、L1番人気1着馬が1頭。
一方、皐月賞4着以下からダービーで連対したのは4頭。そのうち3頭は皐月賞の勝ち馬から0秒4差以内。残る1頭は、0秒8差の8着も、皐月賞は1番人気だった18年の優勝馬ワグネリアンです。
皐月賞から鞍上が乗り替わって馬券圏内に来たのは、先のタスティエーラのみです。
最後に、青葉賞が芝2400mのダービーTRになった84年以降、ダービーに出走した青葉賞組は117頭。これまでに2着は8頭いて、青葉賞勝ち馬が7頭に、2着馬が1頭となっています。
“青葉賞組は勝てない”。
今年は、このジンクスを破ることができるのか? 注目です。
※〔 〕の中は、1着、2着、3着の回数です。
【初出】
長谷川雄啓ブログ『馬とおしゃべりと音楽と映画』
【書誌情報】 第6版出来!
『自分で“勝ち馬”を探せるようになる《究極の競馬ガイドブック》』
著者:長谷川雄啓
競馬場などで行われている競馬初心者施策でビギナーセミナーの講師を務めている長谷川雄啓氏。
そこで競馬初心者の人々と触れ合うことで「初心者の人が馬券を買うまでに知りたいポイント」を体得してきました。
これまでの教本だと、まるで家電の説明書のように、“抜け”があったらマズいと、それはそれは細かく、ビギナーには不要な細かい情報まで書いていました。この本では、そういった内容を極力省きます。
ポイントを押さえれば、細かいことは自然と覚えていくもの。まずは開いた“競馬の扉”を閉じさせないよう、自力で予想を楽しめるよう導くことを目的とした本です。
公開日:2024.05.22