今週、中山競馬場で開催される「弥生賞ディープインパクト記念」。
この名を聞くと、クラシックの足音が聞こえ始めているなと思う。
弥生賞は皐月賞トライアルとして、3着までに皐月賞の優先出走権が与えられるレース。
過去の優勝馬を見ても、競馬史に残る名馬の名前がずらりと並ぶ。
少し挙げてみると、ミスターシービー、アグネスタキオン、ディープインパクトなど。
この後、皐月賞、ダービーなどクラシックGⅠだけではなく、古馬になってもGⅠをいくつも獲るレジェンド馬ばかりだ。
しかし、皐月賞と同コース同距離で行われるレースのはずが、昨今は弥生賞を勝って皐月賞を勝つ馬が少ない。
最後に連勝した馬を調べると、2010年のヴィクトワールピサまで遡らなければいけない。
「弥生賞を経由して」という条件にしても、やはり2010年のヴィクトワールピサが最後となってしまっている。
そこで今回は、皐月賞を勝つことは出来なかったが、弥生賞を勝ってその後に名馬と羽ばたいた馬を紹介しよう。
2006年の勝ち馬「アドマイヤムーン」
デビュー前からクラシック候補と言われ、2005年のデビュー戦から3連勝を達成。
2歳最後のラジオたんぱ杯2歳Sで2着と初めて敗北を喫する。
3歳初戦の共同通信杯を勝ち、続く弥生賞も勝ったが、本番の皐月賞ではメイショウサムソンの4着。続くダービーでも初の掲示板外となる7着と結果を出すことが出来なかった。
しかし、夏競馬名物「札幌記念」を初の古馬戦にも関わらず勝利。
ただ、これが3歳最後の勝利となり、天皇賞(秋)では3着、初の海外挑戦の香港Cでも2着と勝利まであと一歩というレースが続いた。
しかし、4歳初戦の「京都記念」を59kgの斤量を背負いながらも勝利。そこから、ドバイDFからの海外遠征ローテーションを組み、海外GⅠに挑戦し続ける。
初戦のドバイDFを勝利して初GⅠ制覇。
続くクイーンエリザベスⅡ世カップでは、惜しくも3着の結果を残して帰国。
帰国初戦の宝塚記念(GⅠ)を勝利してGⅠ2勝目を挙げ休養に入る。
休養明けの初戦、天皇賞(秋)では結果を残せず6着、しかし続くジャパンカップでは、2400mの距離が不安視されながらもGⅠ3勝目を挙げて引退。
引退後は、種牡馬となりGⅠ馬のセイウンコウセイやファインニードルなど、中距離で結果を残した現役時代と違って、短距離路線で結果を残す馬を多く輩出している。
果たして今年の弥生賞を勝つのはどの馬か!?
発走は、3月7日 中山競馬場 11レース 15時45分予定。
公開日:2021.03.05