SPORTS COLUMN
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大相撲観戦のススメ 国技館に行ってみよう!

Text:飯塚さき

スポーツ記者・飯塚さきの
スポーツ ここが知りたい!―It’s All About Sports!― 第5回

皆さん、明けましておめでとうございます。新年といえば、そう! 大相撲初場所の季節ですね。あらゆるスポーツ現場を飛び回るフリー記者・飯塚さきですが、今回はスー女魂を全開にし、大相撲の聖地・国技館をご案内します。これを読めば、効率的かつ最大限に大相撲観戦の1日を満喫できることでしょう。一生に一度はぜひ、足を運んでみてください。

朝8時から楽しめる!
両国国技館で過ごす1日

年に6回開催される本場所のうち、1月(初場所)・5月(夏場所)・9月(秋場所)が「東京場所」と呼ばれ、東京都墨田区の両国国技館で開催されます。総武線の両国駅を降り立つと、目の前に見えてくるその美しい姿。本場所中は、入り口付近に力士の名前が入ったのぼりがはためき、景観が鮮やかに彩られて街が華やぎます。なかでも初場所は縁起物とされ、15日間のチケットは即完売。和装で訪れるお客さんも少なくありません。

開場は朝8時。日によって担当者は変わりますが、チケットはかつての土俵を沸かせた親方衆がもぎってくれます。ここで当日の取組表を受け取ったら、いざ中へ。

正面玄関を入った突き当たりに見えるのは、優勝力士に贈られる賜杯や優勝旗などが飾られる大きなショーケース。館内はどこも〝インスタ映え″すると言えますが、特にここで記念撮影をする人が多くいます。

館内をぐるっと一周すると、実に多くの売店やグッズ売り場があることがわかります。定番のお弁当や国技館名物の焼き鳥などの飲食店、湯飲み茶碗や手ぬぐいといった伝統的なお土産屋、協会公式グッズや力士の可愛らしい似顔絵が描かれた商品を売る店など、そのバリエーションは多様です。どの店も混んでいることが多いのですが、朝の時間帯は比較的空いていて穴場といえます。

正面玄関の左手にあるのが「案内所」、通称「お茶屋」。入場券の売買仲介や、飲食をはじめ会場での接客・案内を行ってくれる店舗です。お茶屋からチケットを購入すると、たっつけ袴姿の「出方さん」が、席まで案内してくれます。それだけでなく、お弁当やおつまみ、飲み物やデザートなど、注文したものを席まで持ってきてもらうことができるため、売店の行列に並んでいる間に取組を見逃すこともありません。大相撲観戦において、ほかのスポーツ観戦とはひと味違った、粋な「貴族気分」を味わえるのは、彼らのきめ細かなサービスがあるからこそだといえるでしょう。

お茶屋。相撲観戦がより楽しくなる

雰囲気からグルメまで
大相撲を最大限に楽しもう

いよいよ中に入って土俵を臨むと、まるで檜のような心地よい香りと共に、独特の空気感に包まれます。会場に足を踏み入れるこの瞬間。何度来ても鳥肌ものです。

朝から行くと、まだ番付の下のほうの若い力士たちの取組から見ることができます。場内はまだ静かで、呼出や行司の声がこだまするなか、力士の肌が激しくぶつかり合う音までが、ハッキリと館内に響き渡っています。

席を確認したら、一度座って、場内の雰囲気をゆっくりと味わってみてください。飲兵衛なあなたは、朝からビールを片手に、国技館名物の焼き鳥を堪能しましょう。この世で最も上質な朝食になること間違いなしです。

お昼が近くなってきたら、お弁当のほかにもお勧めしたいランチスポットがあります。2階には、レストランや立食の寿司屋があり、どれも本当に捨てがたいのですが、初観戦の方は、ぜひ地下1階の大広間へ。ここでは、毎場所異なる部屋のちゃんこを提供しています。各部屋には何種類かのちゃんこがあるため、15日間の前後半で味が変わるのが特徴。さらに、1杯300円というリーズナブルな価格も、人気の理由です。何より、この安さで相撲部屋自慢の絶品ちゃんこを味わえるわけですから、ぜひ一度お試しください。席数が多く回転も速いので、並んでいても長時間待つことはほぼありません。

また、正面玄関付近には、SNSと連動した無料のフォトブースが設置されています。人気力士のフレームなど、好きなものを選んで写真を撮ることができるのです。撮った写真データは、スマホで受け取れます。さらに、その写真をインスタグラムに投稿すれば、自分の写真が裏に印刷されたオリジナルカードまでもらえるという特典付き。このサービスは、近年若者を中心に人気となっています。

お昼を食べてフォトブースで遊んだら、そろそろ上位力士たちが会場に姿を見せる頃。国技館の西側から外に出て立っていると、いわゆる「入り待ち」ができます。取組前の力士たちは、集中力を高めて真剣な表情で歩いてくるため、ファンサービスに応じることはできませんが、有名力士たちを目の前で見ることができる貴重なチャンスなので、お勧めです。

土俵入りや関取の取組
腰を据えて最後まで観戦

十両からは一気に館内が明るくなり、お客さんの数も増えて華やかさが増します。このところの相撲人気で、「満員御礼」の札が下りる日がほとんどです。十両・幕内の土俵入りはもちろん、横綱土俵入りでは館内のボルテージも急上昇。人気力士たちが次々に姿を見せるため、ここからはなかなか席を立てなくなります。

入り口でもらった取組表や電光掲示板を見ながら、好きな力士を見つけて応援しましょう。立会いの瞬間だけ静かにしていれば、その前後は大きな声で応援しても大丈夫です。

結びの一番(最後の取組)は18時前。取組が終わると、最後に「弓取り式」を行います。この弓取り式が終わるまで、席を立たずに見守りましょう。

こうして、櫓の上で呼出さんが叩く太鼓を聞きながら、「打ち出し」(終了)となります。

いかがでしたか? 国技館では、丸一日大相撲の世界に浸って楽しめることがおわかりいただけたでしょうか。

相撲は「足の裏以外が地面につくか、土俵の外に出たら負け」という、ルールのシンプルな競技です。あまり見たことがない人でも楽しめるのは、そのわかりやすさにあると思います。お気に入りの力士を見つけて応援するもよし、国技館グルメを堪能して飲んだくれるのもよし、可愛いグッズを集めてみるもよし。相撲には、十人十色、さまざまな楽しみ方があるといえるでしょう。皆さんも、ぜひ一度、大相撲観戦に訪れてみてくださいね。

両国国技館
〒130-0015 東京都墨田区横網1-3-28
初場所:1月13日(日)~27日(日)
※前売り券は全日程完売。2200円の当日券は、先着順で各日400枚、朝7:45から販売開始