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新庄剛志の日本ハムファイターズ監督就任で一体プロ野球は何が変わるのか?

Text:花田雪

球史に残るエンターテイナーが帰ってきた!BIGBOSS SINJOはプロ野球をどう変える?

電撃引退から15年……“あの男”が、日本プロ野球に帰ってきた。日本ハムの新監督―もとい“BIG BOSS”に就任した新庄剛志。就任発表直後から日本中の注目を集める新たな指揮官は、日本ハムを、日本球界をどんなふうに変えてくれるのか!?

新庄剛志の監督就任でいったい何が変わるのか?

就任会見では報道陣に対して13カ条の公約を公表したが、そこから透けて見えるのが「変化への意識」だ。ノーヒットで点を取る、メンタルの強さを引き出す、といったいわゆる「基本」は押さえつつも、試合中のインスタライブ実施、選手も一緒に天井から下りる、といった公約はこれまでの常識では考えられないモノ。

●BIGBOSS“13カ条”の公約
①チームもプロ野球も変える
②世界一のチームにする
③選手も一緒に天井から降りる
④試合中のインスタライブ実施
⑤トライアウト再参加で代打オレ
⑥投手3人、野手4人のタレント
⑦開幕投手にルーキー指名も
⑧監督と外野守備コーチ兼ねる
⑨ノーヒットで点を取る
⑩ユニホームも変える
⑪メンタルの強さを引き出す

⑫人の悪口は言わない
⑬自分の考えを本にして渡す

思えば、現役時代から常識にとらわれないサプライズを連発してくれた新庄。ビッグボスとしても、常識外れの秘策を考えているかもしれない。

では、新庄剛志の監督就任でいったい何が変わるのか……。最も大きな変化を生みそうなのが「指導者の在り方」だ。就任会見を見てもわかるように、新庄のそれはプロ野球の監督像とは大きく乖離している。「選手より目立つタイプ」の監督はこれまでも長嶋茂雄、野村克也、星野仙一、原辰徳らがいたが、彼ら名将とも全く違うキャラクターを持つのが、ビッグボス・新庄。

指導者としても評論家としても一切の実績がなく、なおかつ現役から16年間遠ざかっている男が、もしいきなり結果を残したら……。

「プロ野球の指導者に必要な資質とは何か」という根本的な問題にまで波及しかねない。もちろんこれは、プラスにもマイナスにも働く。たとえばメジャーリーグで監督、コーチに求められるのは純然たる「指導力」であり、日本のように現役時代の実績が加味されることはほとんどない。

しかし、そのほとんどがマイナーから地道にコーチ業を続け、「指導者」としての実績をしっかりと身に着けたうえでメジャーに上がるというもの。その意味では新庄剛志の経歴は「真逆」と言える。

その一方で、秋季キャンプから積極的に技術論を展開しているように、〝意外と〞理論派な面も見せつけている。ただ単に「目立つ」「奇をてらう」だけでなく、そこに確かな指導力と選手を見極める「眼力」が透けてくれば、「能力さえあれば、キャリア関係なくプロの世界で指導者として成功できる」という好例になるかもしれない。

となるとやはり、求められるのは「結果」だ。ビッグボス・新庄の就任で間違いなく人気は上がる。本人は「優勝なんて目指さない」と語ったが、未来の野球界のためにも、ビッグボスには是が非でも結果〝も〞残してほしい。

出典:『がっつり! プロ野球(30)』

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