SPORTS COLUMN
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足という武器1本で生き残ってきたプロ野球スピードスターたち

Text:安東渉

そのスピードで球界を席巻!足のスペシャリスト今昔物語

いつの時代にもいた俊足選手。昭和から平成、そして令和となった現在でも、彼らの存在がチームを勝利に導いている!

豪腕で三振の山を築くピッチャー。迫力あるスイングで軽々と本塁打を放つバッター。通常、野球ファンはそんな選手に熱狂することが多いだろう。「投げる」「打つ」という要素は野球というスポーツの基本でもあり、選手を評価するうえでのひとつの基準にもなる。しかし、その2つ以外で大きな評価を得る選手たちがいるのもご存知だろう。そう、その華麗な走塁だけでファンを沸かせることができる、足のスペシャリストたちだ。プロ野球の長い歴史の中で、足のスペシャリストたちは常にその時代で活躍してきた。

足のスペシャリストはプロ野球に欠かせない駒

足のスペシャリストと呼ばれた選手はまだまだいる。1979年から1989年までの10年間広島で活躍した今井譲二は、出場した263試合のうち、そのほとんどが代走での起用。1987年に限っては36試合に出場して打席数0という、生粋の代走屋である。また、いまでも現役で活躍するロッテの荻野貴司は、2009年のドラフト1位として注目された選手でもあるが、初年度からの度重なるケガと戦い続け、規定打席に到達したのは昨季が初めて。それでも、その走力は非常に高く、入団からの連続2ケタ盗塁も更新中という、まさに足のスペシャリストだ。

この荻野貴司のように、ケガなどの影響でスタメン定着できず、足のスペシャリストと呼ばれるようになった選手もいる。阪神、広島で活躍した赤松真人は、一時は広島の主力として活躍し、オールスターにも出場経験のある実力者であるが、晩年はその走力を活かした代走での出場が増え、それが専門になった選手の1人。他にも、元日本ハム、巨人の紺田敏正、元近鉄、ヤクルト、ロッテの代田建紀らも、怪我により苦しみ、代打や代走要員として光を浴びた選手たちだ。元楽天、DeNAの内村賢介は、プロになるまでに苦労を重ねた選手で、BCリーグを経て育成として楽天に入団。あの野村克也監督に俊足を見いだされ、足のスペシャリストとして活路を見出した選手。こうした選手たちは、スタメンとしてのレギュラーポジションを勝ち取れなくても、足という武器1本で生き残ってきたのである。

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