筋肉の収縮にも種類がある 「力を入れながら伸ばす」とは?
筋肉は縮む(収縮する)ときに力を発揮します。肘を曲げる動きを例にとってみましょう。このとき、上腕二頭筋という“力こぶ”を形づくる筋肉は収縮しています。
一方で二の腕の裏側の筋肉、上腕三頭筋は緩んだ状態です。対の働きをする筋肉の一方が縮んで一方が緩むことで、肘の関節が曲がるという仕組み。
たとえば、本を手にとって持ち上げるとき、上腕二頭筋が収縮し、上腕三頭筋が緩んでいます。これは、本の重さという負荷より上腕二頭筋の力が大きい状態です。
では、手に持っている本を百科事典としましょう。あまり運動習慣のない女性なら、本の重さに耐えきれず肘の関節の角度が広がっていくはずです。このとき、力を入れている上腕二頭筋は収縮した状態で伸ばされていきます。
筋トレでいうなら、ダンベルを持ち上げるのではなくゆっくり下げるとき、スクワットではかがんだ状態から立ち上がるのではなく、腰をゆっくり落としていく動作が、エキセントリック運動に当たります。
ダンベルを持ち上げたりスクワットで立ち上がる動作は、収縮した筋肉の長さが短くなる筋活動で、これをコンセントリック運動と呼びます。
ちなみに、力を入れている筋肉の長さが変わらない運動をアイソメトリック運動と言います。たとえば、同じくらいの力の人が腕相撲をして手の位置が動かない、負荷と筋力がイコールの状態です。筋トレにはこうした3つの種類があります。
【書誌情報】
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公開日:2020.07.02