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スクワット/ベンチプレス/デッドリフトの3種目での軸の作り方とは!?【廣戸聡一ブレインノート】

Text:廣戸聡一

重さを感じる

●重力に向き合うことで骨格が整う
身体をうまく使う、ということは身体に何の負荷もかけていないこと、というわけではありません。正しい負荷をかけなければ、身体はうまく使えません。ただし、その負荷は特定の筋肉や靱じん帯たいにかけるのではなく、骨組みにかけるのです。人は生まれてから死ぬまで、ずっと地球の1Gの重力と付き合い続けていますから、その重力を感じて向き合うための負荷です。
立っていても、座っていても、寝ていても、地球の重力としっかり付き合う。

そうすることで骨格は、正しく整列することができます。しっかりと負荷のかかった骨は骨密度が上がり、しっかりと育つことができます。その上で、外的な負荷をかけてあげれば、筋肉は骨格に見合ったものとして増強されます。骨格と筋肉は、バラバラには存在せず、常に脳の仲介を得ることで、相互に影響しながら働いています。強く健やかな骨格の伴わない筋肉は、身体に害をもたらす危険な存在でしかないのです。

●重さを全身で受け止め、連動させるのがトレーニング
筋力トレーニング「BIG3(「スクワット」、「ベンチプレス」、「デッドリフト」の3種目のトレーニングの総称。体幹部の大きな筋肉を使うことから、こう呼ばれている。)」は、体幹部を鍛えるために不可欠なトレーニングです。スクワット、ベンチプレス、デッドリフトの3種目をうまく組み合わせることで、あらゆる競技のための「使える筋肉」を作っていきます。バーベルを挙げ、骨が「重い」と感じると、脳が肉体に指令を送って骨格のコントロールが始まり、その後筋肉の変化が起こります。このとき重要なのは、全身で重さを受け止め、全身を連動させてウェイトを上げ下ろしするということです。

きれいに積み上げた積み木の上には重いものを置いても倒れないのと同じように、骨組み(フレーム)を整えて、全身に重さを貫かせることが重要です。BIG3で体幹部が鍛えられれば、末端のトレーニングは楽に行うことができます。練習時間が十分にとれないときは、BIG3だけでも行うと良いでしょう。

ただし、積み木が崩れる、つまり軸が崩れると全身が連動せず、手や足などの末端の力だけでバーベルを挙げようとしてしまうので注意が必要です。たとえばスクワットでは、軸を持って立てていれば、脚だけに筋負担が集中することはありません。特定の箇所に緊張を与えるのではなく、全身で重さを受け止めるのが筋力トレーニングの本当の意味なのです。

タイプ別 軸の作り方

【スクワット 立ち上がるとき】


【ベンチプレス 持ち上げたとき】


【デッドリフト 持ち上げたとき】


【書誌情報】
『廣戸聡一 ブレインノート 脳と骨格で解く人体理論大全』
著者:廣戸聡一

「本来の自分の身体の動きと理屈を知り、身体だけでなく精神的な部分との兼ね合いの中で、“いかにして昨日の自分を超えるか”という壮大なテーマを、人体理論の大家であり、日本スポーツ・武道界の救世主と呼ぶに相応しい、廣戸聡一が、自身の経験と頭脳のすべてを注ぎ込んで著す最強最高の身体理論バイブル。四半世紀でのべ500,000人の臨床施術により、多くのトップアスリート、チーム、指導者、ドクターとの関わりの中で行き着いたトレーニング&コンディショニング理論の集大成、ここに完成。オリンピック競技を含む全52種目を個別にも論及、紐解いた、すべてのアスリート、指導者、スポーツファン必携の書!

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