3人目の動きを使ってフリーマンへボールを渡す
相手ゴール方向にターンしてプレーできるフリーマンに、3人目の動きを使ってパスを通す。ライン間にフリーマンを見つけたが、直接ボールを渡すことができない場合、3人目の動きを使ってフリーマンに縦パス、斜めのパス、もしくは落としのパスを通す。
落としのパスの3人目の動きについて、OMFがライン間でフリーであるが、直接CBからOMFにパスを通すことができない場合、一度CFに縦パスを入れ、その落としのパスをライン間で前を向いてフリーになっているOMFが受ける。
フリーマンをサイドレーンの高い位置に配置された選手(WGやSBなど)、もしくはグラウンドの中央(センターレーン、ハーフスペース))に生み出すことを目指す。フリーマンをグラウンドの外側、中央に生み出すことで、攻撃が外・中・外、中・外・中という攻撃が可能となる。
3人目の動きを防ぐのは非常に難しい。
例えば、AがBにボールを渡したい。しかしBは相手にマークされている。このような場合、Cが2人目となりA(1人目)に近づき、Bが3人目となる。AはCにボールをパスし、CはAにリターンパス。この時、Bをマークしていた相手がボールウォッチャーになり、その場に釘付けになる。
Bはこの瞬間にマークを外して、Aからパスを受ける。このようにして3人目の動きを使うことで、フリーマンを生み出し、パスをすることが可能となる。
●3人目の動きの例
守備者は、ボールを見る傾向がある。近くでパス交換が起こるとどうしても、ボールウォッチャーになる瞬間があり、自身のマークを外してしまう。その隙に3人目の動きでフリーマンへパスをする。
出典:『ダイヤモンドオフェンス サッカーの新常識 ポジショナルプレー実践法』著/坂本圭
『ダイヤモンドオフェンス サッカーの新常識 ポジショナルプレー実践法』
著者:坂本圭
日本ではまだ珍しいサッカー攻撃の概念・ポジショナルプレーを取り入れた戦術書!!スペインのプロチームでコーチライセンスを獲得した著者が、サッカーを勉強したい学生や指導者、日本式ではなく世界のトップシーンで導入されている新しいサッカーの攻撃方法を実践したいと思っている方々のために、ポジショナルプレーを実践するための方法としてダイヤモンドオフェンスを伝授します。
公開日:2021.11.25