ライフステージに合わせた栄養摂取を
人にとってどんな栄養素がどれくらい必要かは、決して一律ではありません。健康に暮らすための基準が設けられてはいますが、その人の必要とする栄養素は、それぞれの年齢やライフステージによって変化していくものです。
全てのライフステージにおいて、三大栄養素である炭水化物、脂質、たんぱく質が中心となります。
これらは体をつくる材料や活発な活動を支えるエネルギー源になります。成長期の子どもには、カルシウムを十分にとることも骨や歯の成長のために重要です。
妊娠中の女性に必要なのは、赤ちゃんの体をつくるための栄養素。特に緑の葉野菜に含まれる「葉酸」には、胎児の細胞分裂を助ける働きがあり、妊娠前からとり始めることが望まれます。
さらに鉄は、妊娠・授乳期はもちろんのこと、鉄欠乏性貧血になりやすい月経のある女性にも意識してとってほしい栄養素です。
高齢になってくると食が細くなり、栄養不足に陥りがち。特にたんぱく質やカルシウムが不足すると、筋肉や骨が衰え、寝たきりにつながりやすいので注意しなければなりません。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」には、年代・性別ごとに栄養素の摂取量が示されています。これらも参考に、その人に合った栄養摂取について理解しておきましょう。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 栄養素の話』
著:牧野直子
シリーズ累計発行部数130万部突破の人気シリーズより、「栄養素」についてフォーカスした一冊。一口に栄養素といっても、その種類や働きは様々なものがあります。また、世間の栄養素に対する考え方として、何となく取らないといけないことは知っている、でもよくわからないし、自分も家族も気にしてないけど、病気になってないから別に栄養なんてどうでもいい、という人は多いと思います。しかし、年齢を追うごとに病院に行ってもよくわからない原因不明の不調などが出てきて、それが栄養不足や栄養過多から来ている、という事実は意外と知られていません。そして、薬では直せないものは栄養不足を解消する事で改善できる、という事が多々あります。そんな絶対に知っておくべき栄養の話を図解、イラストでわかりやすく紹介します。
公開日:2020.08.25