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ダートが稍重や重の時、予想に威力を発揮するのは“持ち時計”!【究極の競馬ガイドブック】

Text:長谷川雄啓

成績欄の見方

それでは、「成績欄」の中を見ていきたいと思います。いくつか並んだ同じような箱。この小さな四角い箱の中には、かなりの量のデータが収められています。一番下が、最も新しいレース。上に上がるに従って、古いレースになっていきます。つまり、一番下が前走、下から2つめが前々走、3走前、4走前…となっています。それでは、箱の中を順に詳しく見ていきましょう。これも 2019 年 10 月 27 日(日)、「天皇賞・秋」の新聞から 1枠2番アーモンドアイの前走です。まずは一番上の段から見ていきましょう。

【1段目】
〔開催・競馬場・開催日・日付〕
3 東② 6.2

「3 回 東京 2 日目 6 月 2 日」と読みます。

どこの競馬場の、何開催目の、何日目か。開催というのは、原則土日、4週8日で1開催。ただし、2007 年の競馬法施行規制の改正により、1開催最大 12 日まで、設定が可能となりました。年の始めの金杯や、3連休の時の月曜日開催などもあります。

ハンデキャップは、JRAのハンデキャッパーが、その馬の実績や最近の状態を考慮して、負担重量を決めるもの。ゴール前では、すべての馬が横一線でゴールインすることを目指して、ハンデを決めると言われます。

なお、1年間の延べ開催日数は、288 日と定められています。

競馬場の表記は、東=東京、中=中山、京=京都、阪=阪神、札=札幌、函=函館、新=新潟、福=福島、中京=中京、小=小倉。

どこの競馬場でのレースだったのか。第1章でも述べたように、右回り、左回り、直線の長短、坂の有無。重要な予想のファクターです。

“○日目”の数字が、様々な形で括られてますよね。この形は馬場状態を表します。

○良:馬場が乾いた状態
□稍重:少し湿っていて、踏みしめるとややヘコむ状態
●重:湿っていて、踏みしめると水が染み出る状態
■不良:表面に水が浮いている状態

この安田記念は 2 日目の「2」が○で括られているので、良馬場で行われたということです。日本の競馬は、下記の4段階で馬場状態を表し、より明確にするため、JRAでは2018 年7月から、ゴール前と4コーナーの含水率も発表しています。

考えてみて下さい。芝は良馬場が走りやすく、水分を含めば含むほど、走りづらくなりますよね。

では、ダートはどうか? ダートの良馬場は、真夏のピーカンの日の、海水浴場の海の家の前のイメージです。砂の上をビーチサンダルで歩くのに、かなり力が要りませんか?

稍重は、波打ち際で、たまに波が届くあたり。

重は、頻繁に波が来て、サーッと引いた後の部分。

不良は、ギリギリ海に足を踏み入れちゃったって感じでしょうか。

そう、ダートの場合は、稍重や重のほうが、砂が締まって走りやすくなる分、タイムが速くなる。

逆に、良は力の要るダート。時計は掛かると思って下さい。

ダートが、稍重や重の時、予想に威力を発揮するのが、“持ち時計”。そう、最高タイムです。馬柱にありましたよね。左から、○分○秒○。また、この持ち時計は、その馬の“絶対能力”の基準にもなります。参考にしてみて下さい。「馬柱」で触れましたが、芝もダートも、重の巧拙については、馬柱の下のほうに記載がありましたよね。雨の日は、そこのチェックも忘れずに。

【書誌情報】
『究極の競馬ガイドブック 自分で“勝ち馬”を探せるようになる』
著者:長谷川雄啓 JRAビギナーズセミナー講師

競馬場などで行われている競馬初心者施策でビギナーセミナーの講師を務めている長谷川雄啓氏。そこで競馬初心者の人々と触れ合うことで「初心者の人が馬券を買うまでに知りたいポイント」を体得してきました。これまでの教本だと、まるで家電の説明書のように、“抜け”があったらマズいと、それはそれは細かく、ビギナーには不要な細かい情報まで書いていました。この本では、そういった内容を極力省きます。ポイントを押さえれば、細かいことは自然と覚えていくので、まずは開いた“競馬の扉”を閉じさせないよう、自力で予想を楽しめるよう導いてあげるのを目的とした本です。