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競馬には『SMILE』という国際基準の距離区分がある!【究極の競馬ガイドブック】

Text:長谷川雄啓

成績欄の見方

それでは、「成績欄」の中を見ていきたいと思います。いくつか並んだ同じような箱。この小さな四角い箱の中には、かなりの量のデータが収められています。一番下が、最も新しいレース。上に上がるに従って、古いレースになっていきます。つまり、一番下が前走、下から2つめが前々走、3走前、4走前…となっています。それでは、箱の中を順に詳しく見ていきましょう。これも 2019 年 10 月 27 日(日)、「天皇賞・秋」の新聞から 1枠2番アーモンドアイの前走です。まずは一番上の段から見ていきましょう。


【3段目】

●〔距離〕千六=1600m
JRAの平地の競走は、1000 ~ 3600 mで行われます。一般的には 1400 m以下を短距離、1600 mはマイル、それより長いと中距離、中長距離、長距離とざっくり分けていて、短距離が得意な馬をスプリンター、1600 mが得意な馬をマイラー、長距離が得意な馬をステイヤーと呼びます。

実は、国際基準の距離区分があって、JRAも『SMILE(スマイル)』と呼ばれる、以下のような区分を採用しているんですね。

S:スプリント 1000 ~ 1300 m
M:マイル 1301 ~ 1899 m
I:インターミディテイト 1900 ~ 2100 m
L:ロング 2101 ~ 2700 m
E:エクステンディッド 2701 m~

競走馬には距離の適性があります。「このレースは何mだから好走できた」。逆に「何mだから凡走した」。距離もまた、重要な予想のファクターなのです。

●〔芝またはダート〕芝
基本的に馬によって芝とダートへの適性が異なります。もちろん、芝もダートも成績が良いような馬もいますが、適性は血統によるところが大きいようです。

芝のレースが主流のヨーロッパ馬の血と、ダートのレースが主流のアメリカ馬の血とでは、子の適性に差が出やすいようにも感じます。

例えば、芝ばかり走ってきた馬が、初めてダートを走る時、父や、母の父がどんな血統か。ダート巧者の血なら、芝での近走成績を度外視して、人気薄でも狙ってみると面白そうですよね。

距離を示す漢数字の脇に、ダと書いてあればダート。何も書いていなければ芝です。

●〔タイム〕1 30 9→1分30秒9
このレースの走破タイム。同じ競馬場、同じ距離での、他馬との比較対照にも使えます。

【書誌情報】
『究極の競馬ガイドブック 自分で“勝ち馬”を探せるようになる』
著者:長谷川雄啓 JRAビギナーズセミナー講師

競馬場などで行われている競馬初心者施策でビギナーセミナーの講師を務めている長谷川雄啓氏。そこで競馬初心者の人々と触れ合うことで「初心者の人が馬券を買うまでに知りたいポイント」を体得してきました。これまでの教本だと、まるで家電の説明書のように、“抜け”があったらマズいと、それはそれは細かく、ビギナーには不要な細かい情報まで書いていました。この本では、そういった内容を極力省きます。ポイントを押さえれば、細かいことは自然と覚えていくので、まずは開いた“競馬の扉”を閉じさせないよう、自力で予想を楽しめるよう導いてあげるのを目的とした本です。

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