減量騎手とは?
斤量(負担重量)が与える影響は大きく、おおむね 1 キロ =1 馬身。「減量騎手を狙え」というのも大切な馬券戦術
のひとつになるんですね。
減量騎手とは騎手免許取得期間が5年未満で、勝利度数が100 回以下の騎手を“見習い騎手”と呼び、負担重量を減量するというルールがあります。
馬主の立場になればわかる話で、自分の馬には、経験豊富な上手いジョッキーに乗ってもらいたいもの。でも、そうなると、キャリアの浅い若手の騎手には馬が回って来ず、いつまで経っても経験が積めないことに。そうならないために、騎手免許取得期間が5年未満の男性騎手で、0勝~ 30 勝以下の騎手には、斤量の左に▲を付けて3キロ減。31 勝以上~ 50 勝以下の騎手は△で2キロ減。51 勝以上~ 100 勝以下の騎手は☆で1キロ減と、負担重量を減量します。おおむね“1キロ=1馬身”なら、▲で3キロ軽くなれば、3馬身のアドバンテージをもらったようなもの。これはかなり大きいと言えるでしょう。ちなみに、101 勝以上、またはデビューから6年目以降は、減量の恩恵はなくなります。
また、2019 年の3月から、女性騎手の負担重量が永続的に減量されることになりました。
免許取得期間が5年未満で、50 勝以下は★で4キロ減。51 勝以上~ 100 勝以下は▲で3キロ減。101 勝以上、デビュー6年目以降も、◇で2キロ減が続きます。なお、この減量ルールは、レースに名前の付いていない一般競走が対象。重賞や特別競走では適用されません。男性騎手においては、「星(減量の印)が無くなってからが、ジョッキーとしての本当の勝負!」とも言われています。
【書誌情報】
『究極の競馬ガイドブック 自分で“勝ち馬”を探せるようになる』
著者:長谷川雄啓 JRAビギナーズセミナー講師
競馬場などで行われている競馬初心者施策でビギナーセミナーの講師を務めている長谷川雄啓氏。そこで競馬初心者の人々と触れ合うことで「初心者の人が馬券を買うまでに知りたいポイント」を体得してきました。これまでの教本だと、まるで家電の説明書のように、“抜け”があったらマズいと、それはそれは細かく、ビギナーには不要な細かい情報まで書いていました。この本では、そういった内容を極力省きます。ポイントを押さえれば、細かいことは自然と覚えていくので、まずは開いた“競馬の扉”を閉じさせないよう、自力で予想を楽しめるよう導いてあげるのを目的とした本です。
公開日:2020.08.28