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肉を食べてこそ脂肪燃焼が加速する!

Text:加藤雅俊

人間は、ズバリ、たんぱく質でできています。正確に言うと、水とアミノ酸が人間の材料なのです。これまで、肺や筋肉、血管についてお話してきましたが、体の組織や器官もすべて、たんぱく質からできています。肺と筋肉を鍛える前に、まずは材料となるたんぱく質をきちんと摂る必要があります。

筋肉が「燃える体」をつくる

脂肪を燃焼させるには、とりわけ筋肉が重要だということは、すでにお伝えしました。私たちは恒常性動物ですので、日頃から、体温をほぼ一定に保つということをしています。外の気温は体温よりも低いことがほとんどですが、私たちは自分の体で熱をつくり、外との温度差があっても体温を保っているのです。そして、熱をつくっているのは筋肉と肝臓で、とりわけ活躍してくれるのが、筋肉です。筋肉を持続的に動かすことで、細胞内でより大きな熱が生まれ、周囲の脂肪をたくさん燃やすことができます。ですので、筋肉の質がよいほど脂肪をたくさん燃やすことができますし、体が常に温まっているので、寒い時期も体は冷えにくいでしょう。そんな役割を果たしている筋肉をつくるには、たんぱく質が欠かせないのです。

「赤い筋肉」をつくるには、肉を食べよう!

「筋肉には2種類ある」ということもお伝えしました。深層筋(インナーマッスル)が発達し、ミオグロビンがたっぷりの真っ赤な筋肉は、持っている「パワー」が違います。例えるならば、車のエンジンの排気量でしょうか。車の排気量には1500ccとか3000ccなど、さまざまですが、排気量が大きい車は多くのガソリンを消費して、加速力を高めたり、最高速度を上げることができます。ですから、より赤い筋肉に修復するだけで、日々同じ生活をしていても脂肪を多く燃焼してくれるのです。しかも、うれしいことに深層筋は太くなりませんので、痩せるというよりどんどん引き締まるという感じです。

また、深層筋に多くの脂肪を運んでくれる「カルニチン」も増やしておく必要があります。カルニチンはビタミンの一種で、特にラム肉や牛肉などに多く含まれています。本来は体内でつくることができるので、外部から積極的に摂る必要はありません。ただ、体内で合成されるスピードがそれほど速くはないことや、若い世代に比べると加齢によってつくられる量が減ってくるため、不足しがちになります。ですから食事から摂ることをおすすめします。

カルニチンの大きな働きは、脂肪を運ぶだけでなく、燃焼工場のある細胞内まで運搬しエネルギーに変えることです。脂肪細胞から脂肪酸が放出されて、細胞に運ばれることで、脂肪はエネルギーとして使われます。しかし、脂肪酸はそのままでは細胞に入れません。そこで助けとなるのが、カルニチンなのです。カルニチンがないと、脂肪が分解されても燃やすことができないため、再び体脂肪になってしまいます。女性や、特に年齢を重ねた人は、「肥満が気になるので、野菜中心の食生活に切り替えました」なんて言う人がいますが、とんでもない。私に言わせれば、「肥満がいやなら、肉(カルニチン)を積極的に食べなさい!」です。

【書誌情報】
『肥満がいやなら 肺を鍛えなさい』
著:加藤雅俊 (薬剤師、体内環境師、薬学予防医療家)

肺の主な役割は「呼吸」と「血液循環」。酸素を含んだ血液を体内に循環させているが、十分に機能しないと不調を招く。
本書では、肺を鍛える方法として「肺ストレッチ」を提案。肺と血液の関係を説明しながら、その方法を紹介する。

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