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全身のゆがみを解消する「ハイハイ体操」とは!?【ゆがんだ背骨の整え方】

Text:栗原隆

ハイハイ体操は全身のゆがみを解消します!

●体幹が鍛えられ背骨はS字形に
人間の体は、実は、生まれたとき既にゆがんでいます。赤ちゃんは、おもに「寝返り」「ハイハイ」「おすわり」という過程を経て2本の足で立ち上がり、歩行するようになります。なかでも全身を使うハイハイは、骨格や筋肉を整える重要な役割を担っています。ハイハイで背骨を揺らすことによって背骨のゆがみがとれ、背骨はきれいなS字カーブを描くようになるのです。

では、ハイハイをしているとき、体ではどのようなことが起こっているのでしょうか。まず、手のひらとひざをついて体重を支えることで腕や足が、頭を上げることで首の筋肉が鍛えられます。次に、腹筋、背筋など体の中心の筋肉を使ってバランスをとりながら手足を動かすことで、手足以外の胴体部分である体幹がしっかり鍛えられるのです。さらには、股関節まわりや腰、肩周辺の筋力がアップし、足腰、肩、肩甲骨が柔軟に、しなやかに動かせるようになります。

●疲労回復、精神的安定にもつながる!
四足歩行の動物は体にゆがみがなく、肩こりや腰痛とも無縁です。人間にとって四つんばいの運動は二足歩行を行うために重要ですが、現代ではハイハイが十分に行われず、結果、姿勢が悪い、疲れやすいなどの症状が見られる幼児や児童が増加しています。赤ちゃんのころにハイハイが十分に行われた場合でも、成人のほとんどは、生活習慣をはじめとした何らかの理由で体がゆがんでいます。

ハイハイ体操では、まず自分のゆがみの方向を把握し、そして、ゆがんだ方向と逆方向に円を描きながら進みます。こうすることで、より早くゆがみを正常に戻すことができるのです。円を描くのが難しいようであれば、前に進むだけでも十分効果は得られます。ハイハイ体操をしてみるとわかりますが、思っている以上の運動量です。この適度な疲労が睡眠を促し、日々の疲労回復にも役立ちます。体の変化だけではありません。質の高い睡眠は自律神経を安定させ、ストレスや不安を解消します。また、こりや痛みがなくなったり姿勢がよくなったりすると活動的になり、明るく積極的になるのです。ハイハイ体操を続ければ続けるほど、赤ちゃんのときのように活力あふれた心身が蘇ってくることに、誰もが喜びを感じるはずです。

ハイハイ体操がゆがみを解消するしくみ

ハイハイ体操では、体のさまざまな部位を効率よく鍛えることができ、根本から体のゆがみを解消することにつながります。

【1】四つんばいの姿勢
両腕と両足で均等に体重を支えるため、どこか一点にだけ負荷がかかることがなく、かたよりが生じない。必要な場所に均等に筋肉をつけることができる。

【2】ハイハイで進む
四つんばいから首を持ち上げると、頸椎のカーブを維持しながら首の筋肉を鍛えることができる。四つんばいの姿勢を保ちながら進むことで、腹筋と背筋がバランスよく鍛えられる。

【3】バランスをとりながら進む
手足を動かして進むと、体が揺れて適度に筋肉を動かすことができ、ゆがみを正すことにつながる。また、不安定な姿勢になることがあり、自然にバランスをとって体幹が鍛えられる。

【4】一定の方向に回る
体に左右差のある状態で一定の方向に回りながら進むと、骨格を正して筋肉が弱くなっているほうを鍛えることができ、体の左右差が解消される。

ハイハイで鍛えられる体の部位

ハイハイは全身を使った動きであるため、体全体の機能を高めることができる。


【書誌情報】
『ゆがんだ「背骨」の整え方』
著者:栗原隆 「栗原隆ウェルネスクリニック」院長
医師・医学博士。日本医師会認定産業医・健康スポーツ医

体のゆがみの多くは、姿勢や行動のクセによって起こります。肩こりや腰痛だけでなく、不定愁訴や内臓疾患の原因になっているかも。そんな体のゆがみを治す、簡単な体操を紹介する本です。メインはハイハイ体操。一日5分、赤ちゃんみたいにハイハイするだけ。背骨まわりの筋肉のバランスが整い体のゆがみが改善します。肩こりや腰痛などの痛み、猫背やそり腰、おなかぽっこりなどの見た目、冷えや不眠、生理痛などの不定愁訴が改善。それ以外にも、正しい歩き方や組み合わせる体操などを紹介しました。自分のゆがみをチェックして、さっそく始めましょう。

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