体幹トレーニングを行うメリットと頻度
アスリートが巧みな動きを行うためには体幹を鍛えて安定させることやしなやかな動作をもたらす可動性などが必要となってきます。
体幹トレーニングを行うことで得られるメリットとその頻度について確認しておきましょう。
《体幹トレーニングを行うメリット》
・同じ動作を繰り返して行うことができる
=フォームを安定させ、再現性を高める
・下半身から得られた力を上肢や手、指先にまで効率よく伝えることができる
=力のロスを少なくし、伝達能力が高まる
・姿勢が崩れることによって起こりやすいケガを未然に防ぐ
《体幹トレーニングの頻度》
筋肉を鍛えるという点では他の部位と同様、筋線維に物理的ストレスをかけるので再生するためにはある程度の時間が必要ですが、行う種目や負荷、個人の体力レベルによっても変わります。
体幹部の筋肉は四肢に比べて心臓に近く、体が取り込んだ酸素や栄養素をより早く供給されやすいという位置的なアドバンテージがあります(これに対して末端になればなるほど修復に時間がかかりやすい)。
また筋肉の特性として筋持久力に優れている点も挙げられます。
こうしたことから体幹トレーニングの頻度は比較的間隔を置かずとも問題ありませんが、たとえばローラーを使った腹筋トレーニングや、メディシンボールなど負荷を用いた高強度のトレーニングに対してはやはりしっかりと休養時間をとるようにしましょう。
【書誌情報】
『基礎から学ぶ スポーツセルフコンディショニング』
著:西村典子(アスレティックトレーナー)
近年、セルフコンディショニングという言葉を聞けば、自分自身で自分の体を良い状態に保つための取り組みであることが理解されるようになってきましたが、やはり、その内容は奥が深く、まだまだ正しい知識が広まっていないのが現状です。そこで、本書では、数々のプロスポーツ選手を指導した経歴を持つ日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーである西村典子氏による環境に頼らず自分自身をアップデートする基礎から学ぶセルフスポーツコンディショニングを3つのパートに分けてわかりやすく紹介。結果を出すアスリートは必ず実践しているコンディショニングは必見です。
公開日:2019.08.29