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ベトナムで人気の高額サッカー教室で得られる社会で成功する6つの力とは?

「1つのマシュマロ」が社会的成功を左右する。非認知能力の重要性

ーそれだけの高価格帯だと、カリキュラムにもこだわりがありそうです。

目指しているのは、子どもたちの「非認知能力」の獲得です。今、世界の教育界の中では割とホットなワードになっているんですよ。人間の能力には「認知能力」と「非認知能力」から構成されるという定義があります。認知能力は「数値化しやすくて目に見えやすい力」。例えば語学力やIQですね。 非認知能力は「数値化しにくくて目に見えにくい力」。 リーダーシップや、自分を俯瞰して冷静に見つめる力などです。認知能力を上げることはめちゃくちゃ大事だけれども、非認知能力が高い方が社会で成功している確率も高いというようなことを言われていて、実験結果でも出てるんですよ 。

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ーどんな実験結果ですか。

「マシュマロテスト」といって、アメリカで1960年代に行われた実験です。4歳の子どもが対象で、小さい部屋に1人ずつ入ってもらう。その子どもの目の前にマシュマロを1個置いて、「15分我慢出来たら、マシュマロをもう1個あげる」というものです。この実験がすごいのは、マシュマロを食べた子と食べなかった子がその後どういう人生を歩んだかというのを50年追っているんですよ。そこで出たのが、やっぱりマシュマロを食べなかった子、つまり自分で一度決めた意思を貫き通した子の方が、社会的成功を収めているんです。

ーすごく壮大な実験。

僕はスポーツでこういうものを養えると思っていて、スクールでは子どもたちに身に着けてほしい「6つの力」を定めています。「他者への想像力」「高いモチベーション」「やり抜く力」「リーダーシップあるいは、リーダーをサポートするフォロワーシップ」「メタ認知能力(自己客観化能力)」「ソーシャルマナー」です。毎月これら6つのテーマの中の1つがフォーカスされます。例えば11月だったら「メタ認知能力」をテーマにして、それを身に着けるために「常に自分自身で反省する意識を持とう」という約束を子どもたちとしながらレッスンを進めていきます。

ーかなり深いカリキュラムです。親御さんなどの声はありましたか。

いっぱい頂きます。「すごく消極的だった子が、リーダーシップを持って積極的にみんなの前で発言できるようになりました」とか、そういう声はよく聞きますね。サッカースクールなのに「サッカーだけじゃなくもっといろんな世界があるぞ」というようなことを言ってはいますが、子どもたちが将来社会で活躍して「スポーツをやってきたから活躍できているんだね」 と言われるようになれば、僕自身スポーツをやってきた身としてはやりがいを感じるでしょうね。

【インタビュー】 アミティエ・スポーツクラブベトナム 北口遥基

◆経歴◆
1985年、北海道士別市生まれ。旭川実業高校、大阪体育大学卒。学生時代よりサッカーをはじめ、スポーツを通じて学んだことを子どもたちに伝えていきたいという想いからNPO法人「アミティエ・スポーツクラブ」に就職。同クラブのサッカースクール指導者、社会人チームの選手として活躍。2014年1月、ホーチミン市にてベトナム人向けのサッカースクールを開設を皮切りに、現在ではハノイでのサッカースクールやホーチミンでのチアダンススクールも運営する。

【取材元】スポジョバ〜スポーツ業界に特化した求人メディアサイト〜
取材・構成=久下真以子
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