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ワインと魚、家禽類とのおすすめの組み合わせ方とは!?【一生に一冊はもっておきたいワインの教科書】

Text:エコール・デ・ヴァン・エ・スピリテュー

ワインと魚、家禽類との組みあわせ

繊細でミネラル感のある塩味を感じる海の幸は、白、ロゼ、スパークリングの各ワインと相性がよいが、タンニンとヨードは反発するので注意が必要。繊細かつクセのない家禽類(かきんるい)や白身肉なら、白、赤、ロゼとどんなワインにでもあう。

魚、貝類、甲殻類とのワインの組み合わせ

魚、貝類、甲殻類とのワインの組み合わせ『エコール・デ・ヴァン・エ・スピリテューの一生に一冊はもっておきたいワインの教科書』

貝類とワインの組み合わせ

貝類の特徴は、ミネラル感や繊細さ。ワインにも細やさや繊細さが求められる。樽熟成を行っていないか、短期間のワインがおすすめ。

【正統派】シャブリ(フランス/ブルゴーニュ地方)、ミュスカデやサンセール(フランス/ロワール渓谷地方)、アントル・ドゥー・メール(フランス/ボルドー地方)、ロゼワイン(フランス/プロヴァンス地方)

【上級者】シャンパーニュ(フランス/シャンパーニュ地方)、クレマン(フランス)

【個性派】ソーヴィニョン・ブラン(ニュージーランド)、リースリング(オーストラリア)

甲殻類とワインの組み合わせ

シバエビなどの小さめの甲殻類には、繊細なワインがあう。イセエビやオマールエビなど大きめの甲殻類には、よりボディがしっかりとした白やロゼワインがおすすめ。

【正統派】シャブリ・プルミエ・クリュ(フランス/ブルゴーニュ地方)やムルソー(フランス/ブルゴーニュ地方コート・ド・ボーヌ地区)などの白ワイン

【上級者】ヴィオニエでつくられるコンドリュー(フランス/ローヌ渓谷地方)、熟成したリースリング(フランス/アルザス地方、ドイツ/モーゼル)

【個性派】シャルドネ(カリフォルニア)、シュナン・ブラン(南アフリカ)

魚とワインの組み合わせ

さっぱりとした魚には、繊細でバランスのとれたワインを。こってりとした魚には、コクのあるワインや熟成ワインを。

【正統派】シャサーニュ・モンラッシェ(フランス/ブルゴーニュ地方)、サンセールやプイィ・フュメ(フランス/ロワール渓谷地方)など

【上級者】グラーヴやペサック・レオニャン(フランス/ボルドー地方)、ピノ・グリ(フランス/アルザス地方)、高級なシャルドネ(アメリカ/カリフォルニア)

【個性派】サーモンにはロゼワイン(フランス/プロヴァンス地方)、ヒメジやタイにはピノ・ノワールやメルロでつくられる軽い赤ワイン

和食とワインのたのしみかた

和食には、魚を生で食べたり、蒸したり焼いたり、甘味や酸味のつかいかたを工夫したさまざまな調理法があり、魚のもつ繊細さやミネラル感が存分に生かされている。フランス、ドイツ、オーストラリアのリースリングや、シュナン・ブラン(フランス/ロワール渓谷地方、南アフリカ)をたのしむには絶好の機会だ。フルーティーなロゼワイン(フランス/プロヴァンス地方)をあわせてもたのしい。

家禽類や白身肉とのワインの組み合わせ

風味の特徴

グリルやソース添えの料理でポイントになるのは風味の強さ。グリルした肉には、ややボディに厚みがあり、果実味が豊かなワインがおすすめ。ソースなどによるリッチな調理法の料理には、タンニンの感じられる赤ワインがぴったりだ。

家禽類や白身肉とのワインの組み合わせ『エコール・デ・ヴァン・エ・スピリテューの一生に一冊はもっておきたいワインの教科書』

チキン、ホロホロチョウなどの白身の家禽類とワインの組み合わせ

【正統派】サン・テミリオン(フランス/ボルドー地方)、ポマール(フランス/ブルゴーニュ地方)、シノン(フランス/ロワール渓谷地方)

【上級者】リースリング(フランス/アルザス地方)、コルトン・シャルルマーニュ(フランス/ブルゴーニュ地方)

【個性派】ピノ・グリ(イタリア/コッリオ)、グリルした肉にはバンドールまたはベレ(フランス/プロヴァンス地方)などの力強いロゼワイン

カモとワインの組み合わせ

【正統派】ポイヤックやサン・テステフ(フランス/ボルドー地方)、ミネルヴォワやコルビエール(フランス/ラングドック地方)、バンドール(フランス/プロヴァンス地方)

【上級者】しっかりと熟成したカオールやマディラン(フランス/南西地方)などの赤ワイン、ポムロール(フランス/ボルドー地方)

【個性派】カベルネ・ソーヴィニョン(オーストラリア/クナワラ)、オーク樽で熟成したピノタージュ(南アフリカ/ステレンボッシュ)

仔牛や豚とワインの組み合わせ

【正統派】サヴィニ・レ・ボーヌ(フランス/ブルゴーニュ地方)、ボルドー・ルージュ(フランス/ボルドー地方)、コート・デュ・ローヌ(フランス/ローヌ渓谷地方南部)

【上級者】ピュリニー・モンラッシェ(熟成していれば理想的)、力強い白ワイン(フランス/ブルゴーニュ地方)、コンドリュー(フランス/ローヌ渓谷地方)、シャトー・グリエ(フランス/ローヌ渓谷地方)

【個性派】シャルドネ(オーストラリア/マーガレット・リヴァー)、グリューナー・ヴェルトリーナー(オーストリア)

定番中の定番 チキンにソースを添えて

世界各地にチキン料理があるが、人気なのは、繊細な味わいの白身肉や、独特で食べごたえのあるもも肉。調理方法は千差万別で、ソテーしたりグリルしたり、スパイシーなソースを添えたり、生肉を食べるところもある。そんなわけで、チキンにあわせるワインの選択肢も同じくらい多様だ。

チキンカレーに合うワイン

辛いカレーにはタンニンのきいた赤ワインをと考えがち。しかし、タンニンとカレーの組みあわせは刺激が強すぎる。ロゼワインや甘い白ワインがおすすめだ。ソーテルヌやバンドールのロゼワインを試してみよう。

甘酸っぱいチキンに合うワイン

日本ではしょうゆでチキンを料理することが多い。こうした料理には、とびきりフルーティーな赤ワインがぴったり。フランスのボージョレ地区や南アフリカのピノタージュなら失敗はない。

バスク風チキンに合うワイン

トマトとパプリカをふんだんにつかったバスク風チキンには、イタリアのヴァルポリチェッラ、スペインのリオハ、リベラ・デル・ドゥエロのようなたくましい赤ワインがあう。

ローストチキンに合うワイン

シンプルながらも美味なローストチキンには、同じくシンプルでしっかりとしたフルーティーなワインをあわせたい。シノン、ボージョレ、カリフォルニアや南アフリカのメルロなどがおすすめだ。

『エコール・デ・ヴァン・エ・スピリテューの一生に一冊はもっておきたいワインの教科書』はこんな人におすすめ!

・本場フランスのワイン専門学校からワインを詳しく学びたい
・楽しみながらワインの知識を身につけたい!
・世界各国のワインを知りたい!

と感じている方には大変おすすめな本です。

パリで人気のワイン専門学校からお届け!専門家である講師たちはワイン醸造とテイスティングの資格をもち、フランス国内外で豊かな経験を積み、指導者としてもすぐれています。基本からあらゆるワインの紹介までをまとめた、いわば集大成。パリの授業をまるごとお届けします。

世界中のワインの紹介と、学んだことを実践的に修得できるテイスティングレッスン&テストも掲載!

エコール・デ・ヴァン・スピリテューはワインの本場、フランス・パリに本拠を置く人気のワイン専門学校です。体系的メソッドにもとづくグランド・テイスティングコースから生まれた本書では、ワインの特徴や、クオリティが生まれる仕組みも図解だからとってもわかりやすく、ワインをはじめて学ぶ初心者さんにも優しい内容です。

ワインクイズ

気になる中身を少しだけご紹介!ワインのスタイルによってブドウの収穫タイミングが変わる!手摘みと機械の収穫ではどう違うのか?

収穫に適した最良のタイミングって?夜間収穫もある?

ブドウが熟したら、収穫のはじまりだ。収穫は手摘み、または機械で行う。開花してから100日ほどで収穫に入るが、ブドウの成熟度と目標とするワインのスタイルによって、収穫のタイミングを決める。収穫日の決定は難しく、責任重大だ。はやすぎると、実が酸っぱく、糖分の含有量も低い。遅すぎれば、過度に成熟して酸味が足りず、糖度がごく高くなるほか、灰色カビ病に感染するリスクもある。栽培者は時間をかけて天気予報をチェックし、ベストなタイミングを見きわめる。

手作業で収穫するのは負担が重く、時間もかかるが、格の高いアペラシオンや、アクセスしにくいブドウ畑や丘陵、特殊な醸造法を必要とするブドウでは手摘みがふつうだ。たとえば、極甘口ワインに用いる貴腐菌ボトリティス・シネレアのついたブドウは、手摘みと決まっている。シャンパーニュなど一部のアペラシオンの規定でも、収穫は手摘みとされている。手摘みには、摘む人と運ぶ人のチームワークが重要だ。摘む人は剪定ばさみで注意深く房を切り、ケースなどに入れる。運ぶ人は背負いカゴにブドウを入れて列の端まで運び、ケースなどに入れる。ケースならそのままトレーラーに乗せて、醸造所まで運んでいける。

新鮮さを保つため、月と星の明かりのもとライトをつけながら収穫することを夜間収穫という。冷気がブドウの酸化を防ぎ、実に含まれるフレッシュさやフローラルなアロマをあますところなく守ってくれるのだ。

機械収穫は手摘み収穫となにが違う?

収穫機はブドウ収穫のために設計された機械で、1回で収穫のすべての作業を行う。ブドウ樹の列をまたいで進み、振動作用を利用して作業する。機械から支柱とブドウ樹に振動を伝えることで、実がふり落とされるというわけだ。ただし、すべての品種が機械収穫に向いているわけではない。

収穫機が登場したのは1970年代。効率的に収穫できるのが強みで、実が樹になったまま腐るなどという事態を防げる。また夜間にもつかえるので、ブドウの鮮度を保ちやすい。経済面でも機械は文句なしに優秀。機械収穫されたブドウはクオリティが劣ると、まことしやかにいわれているが、新世代の機械なら、しっかり調整して準備をしておけば、抜群のはたらきをしてくれる。

ブドウの収穫

世界中のワインをもっと深堀り!プロヴァンス地方のワインの魅力とは?

ロゼワインといえば、明るいピンク色が特徴だが、プロヴァンス地方のロゼワインは、洗練されたニュアンスの繊細な色あいだ。微妙な色調をあらわすのにつかわれるのは、スグリ、モモ、グレープフルーツ、メロン、マンゴー、マンダリンオレンジなどフルーツの名前だ。

ロゼワインの種類

南仏バンドールのワインは気候を活かして作られた!ロゼワインのピンク色はどこからくる?

バンドールのブドウ畑は、サント・ボーム山塊から地中海沿岸にかけ、自然がつくり出した石の積まれた段丘のレスタンクに広がっている。生産者たちは何世紀もかけて、丘陵を開墾してブドウ樹を植えた。海に面した南向きの畑は、年間を通してたっぷりと陽光を浴びる。バンドールの赤ワインは、おもにムールヴェードルからつくられている。ゆっくりと熟すムールヴェードルは、このアペラシオンの中心品種で、アサンブラージュの50%以上を占め、グルナッシュとサンソーをあわせてつかう。前者はボリューム感を、後者は繊細さをもたらす。ワインは長期熟成型で力強く、しっかりとした骨格で、ドライハーブやスパイスのアロマを備えている。

ロゼワインの醸造では、黒ブドウの果皮を漬け込むため、色素が果汁に溶けてピンク色になる。つまり、色はタンク内での果皮と浸漬時間、温度、ほぼ無色の果汁と果皮の接触度に左右される。現在のトレンドは淡いピンク色。ロゼワインの色とクオリティに相関関係はないが、ビジュアルは重要で、選択基準の1つにもなる。淡い色のロゼワインは、より酸が生き生きとしてアロマが豊かだ。濃い色のロゼワインには、上質なメイン料理とあう高品質のものもある。

南仏、バンドール、プロヴァンス地方

★ワインを観察してみよう
★各種ワインの醸造法とは?
★料理との組み合わせを知ろう
★フランスだけじゃない!世界のワインとは?

などなど気になるタイトルが目白押し!

さあ、さっそくテイスティングをはじめましょう。実践重視の学校らしい、テイスティングの視点からぜひ試してほしいワインが満載です。フランスは圧巻の充実ぶり、ニューワールドもていねいに紹介します。この本が、シンプルな「好き」「嫌い」をこえてあなたのテイスティングのアプローチを新たな次元へと導いてくれるはず。

【書誌情報】
『エコール・デ・ヴァン・エ・スピリテューの一生に一冊はもっておきたいワインの教科書』
エコール・デ・ヴァン・エ・スピリテュー 著/奥山久美子  監修

エコール・デ・ヴァン・スピリテューはワインの本場、フランス・パリに本拠を置く人気のワイン専門学校。体系的メソッドにもとづくグランド・テイスティングコースから生まれた本書では、パリの授業をまるごと基本からあらゆるワインの紹介までまとめています。さあ、さっそくテイスティングをはじめましょう。実践重視の学校らしい、テイスティングの視点からぜひ試してほしいワインが満載。フランスは圧巻の充実ぶり、ニューワールドもていねいに紹介します。
すぐれたワインはなにが違う?どうやってアロマは生まれる?どうすればアロマを見きわめたり表現したりできる?ワインの特徴や、クオリティが生まれる仕組みも図解だからとってもわかりやすく、簡潔。各章末には、それまで学んだことをベースにトライできるテイスティングレッスンを用意しています。テイスティングのためのワインもしっかり紹介。学んだことが、ワインにどんな違いを生むのかあなたの舌でたのしく復習しましょう。すきま時間にぴったりのテストもあります。この本が、シンプルな「好き」「嫌い」をこえてあなたのテイスティングのアプローチを新たな次元へと導いてくれるはず。

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