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ケルト神話|大神ダグザはダーナ親族の大黒柱【眠れなくなるほど面白い 図解 世界の神々】

Text:鈴木悠介

ケルト神話|大神ダグザはダーナ親族の大黒柱

魔法のアイテムを使いこなす愛すべきキャラ

ダーナ神族を率いるのは、大神ダグザです。巨漢で大食漢、賢くてお人好し、武力は強いがユーモラスと、愛すべき神です。

長いひげに獣の毛皮をまとい、ダーナ神族を守る頼れる神といった風貌で、ケルト人には大地や農耕の神としても親しまれました。

ダグザはさまざまな魔法のアイテムを使います。そのひとつが棍棒。荷車にのせて移動させるほどの巨大な棍棒は、一振りすれば何人もの敵を骨まで粉砕、反対側を振れば相手をよみがえらせることができます。

心を操る巨大な竪琴もダグザの武器です。一度はフォモール族に奪われますが、敵が酒を飲んでいる隙に奪還。ダグザが悲しみの弦、喜びの弦、眠りの弦を弾くと、敵は泣いて笑って、ついには眠り込んでしまいます。ダグザは竪琴とともに悠々と帰還しました。

また、ダグザの大釜からは食べ物が無限に提供されました。この大釜はダグザが支配する地下の世界とつながっていて、相手に合わせた食べ物が続々と運ばれてきたのです。

ダグザの好物は粥でした。それを知った敵は、ダグザの行動を制するために大量の粥をつくって地面に掘った穴に注ぎ込みました。ダグザは任務を忘れるほど夢中になって粥を食べたというエピソードも残されています。

ダーナ神族:ミレー族に負けたダーナ神族は冥界に落ち、ダグザはここを支配した。現存するアイルランドの北東部ニューグレンジ遺跡はダーナ神族の暮らした遺跡跡ではないかと考えられている。

ユーモラスで粗野で勇敢なダグザ

生死を操る巨大な棍棒はオークの木でできている。片方で打てば命を奪い、もう片方で打てばよみがえるという不思議な武器。

感情などを操る竪琴ダウル・ダ・バラオ。3本の弦で悲しみ、喜び、眠りを引き起こす。

大食漢で知られるダグザは、無限に食べ物が出てくる大釜を持っていることも。

高度な天文知識を持つダーナ神族

ダーナ神族は優れた知識を有していた。実際に多くの巨石遺跡がアイルランドには残されていて、そのひとつがニューグレンジ。1年でもっとも日が短い冬至の明け方だけに、太陽の光が長い通路をまっすぐ通り、部屋の床を短時間だけ照らすように建設されている。暦を作っていたことがわかる。

「太陽の家」を意味するニューグレンジ

5000年以上も前につくられた巨大古墳。

タラの丘に建つ立石、リア・ファル

王位継承がここで行なわれていたと推定される。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 世界の神々』監修:鈴木悠介

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 世界の神々』
監修:鈴木悠介 日本文芸社刊


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