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スーパーやデパートではゆったりしたテンポの遅い曲が流れている理由とは?【眠れなくなるほど面白い図解経済とお金の話】

「BPM」は消費行動にどんな変化をもたらすのか?

「背景音(BGM)」や「環境音」は、人の身体面、生理面、心理面などに多大な影響を及ぼします。これは各種研究によって明らかにされています。音の大小、音色、音調、リズムやメロディー、ノイズの有無などによって、その影響度もさまざまですが、とりわけ人の効率的行動にまで変容を及ぼす意味合いで重視されるのは、「BPM」といわれています。

「BPM」とは、《Beats Per Minute》の略で、「1分ごとの拍数」を意味し、音楽用語でいえば「テンポ」のことになります。たとえば、テンポの速い曲を聴きながら読書する場合は読書効率がよく、テンポの遅い曲を聴き
ながら読書する場合は読書効率が落ちるといった実験結果があります。

 では、消費行動での変容はどうでしょうか。 スーパーやデパートなどでは、ゆったりしたテンポの遅い曲が流れることが多いのですが、これによって歩速も遅くなり、店内での滞留時間が増え、結果として買い物点数や買い物金額が増加するというデータがあります。

また、飲食店では、高級店ほどテンポの遅い曲を流し、ファストフードの店などはテンポの速い曲を流すことが多くなっています。これは、テンポの速い曲で、「咀嚼数」を増やし、早く食べ終わってもらい、客席の回転数を上げるためといわれます。一方、パチンコ・スロット店では、アップテンポの勇ましい曲を流し、お客の高揚感を煽
あおって、次々に球を投入させようとしています。

こうした背景音には、「マスキング効果」「イメージ誘導効果」「感情誘導効果」があるからに他ならないわけです。

出典:眠れなくなるほど面白い 図解 経済とお金の話

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 経済とお金の話』
神樹 兵輔 著

日本社会をとりまく環境は日々変化を続けています。特にここ数年、令和の時代に入って、日本も世界も大きな変化が起こっています。日本の経済を知ることはイコール「世界や社会の今」を知ることにもなります。本書は〝経済のことは難しくてよくわからない〟というような人たちに向け、最低限知っておきたい経済の基本を身近なテーマと共に解説、読み解く一冊です。行動経済学から、原価や流通や利益のしくみ、生活に密着した経済の疑問や問題点など、いま知っておきたい経済やお金のことを、図とイラストでわかるやすく解説していきます。経済のしくみや原理原則を理解しないまま日常生活を過ごしていると損をしてしまうことになってしまいます。賢く今の世の中を生き抜くためには、世の中の動きやそこに潜む経済のメカニズムを理解することは必要不可欠なものです。

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