やけど(軽度)
軽度のやけどはとにかく急いで水で冷やすこと。範囲が広かったり、水ぶくれになった場合は、病院へ行き、医師の診察を受ける。ここでいう軽度のやけどとは、熱いお湯(沸騰はしていない)に指が触れた場合など、範囲が広くなく、深さも比較的浅いやけどのことである。症状としては「皮膚が赤くなる」「ひりひりとする」などがある。
【応急手当】
①流水で冷やす
やけどをしたらできるだけ早く水で冷やす。服は脱がず、その上から水につけること。
冷やすのは水道からの流水が理想で、水を流しながら洗面器にためてつける。「3分冷やして1分休ませる」を繰り返して、15分以上冷やす。痛みがひくまで冷やし続けるのが基本である。
②患部を保護する
市販の防水フィルムなどで患部を保護する。
すり傷(32ページ)と同様に最近は、やけどをしたところは「湿った状態を保つ」という方法が主流となりつつある。そのようなタイプのバンソウコウも市販されている。
知っておきたいやけどの知識
・水疱をつぶさない
やけどでできた水ぶくれは潰さないこと。病院へ行き、医師の治療を受ける
・子どものやけどは要注意
子どもは体の面積が小さいため、パッと見では軽症のようでもじつはやけどをした面積が全体の20%におよぶ重症であることもある。急変することもあるので、目を離さないようにする。痛みが引かない、水疱になった場合は、すみやかに病院へ。
・低温やけどは怖い
使い捨てカイロ、電気アンカ、電気コタツなどで長時間熱して「低温やけど」になった場合、見た目よりも深くやけどを負っている可能性もある。できるだけ早く医師の診察を受けたほうがよい
・民間療法には頼らない
「やけどには植物の汁やみそなどの食品を塗るとよい」という説があるが、やけどを負うと皮膚の耐性が低くなるので、化膿する可能性がある。民間療法は盲信しないように
出典:『図解 応急手当ハンドブック―アウトドア レスキュー 家庭』
【書誌情報】
『図解 応急手当ハンドブック―アウトドア レスキュー 家庭』
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公開日:2022.09.09