動物でもイケメンはモテる?【生物の話】

~生物の求愛行動~
動物番組などでは、動物たちの繁殖期の求愛行動がよく取り上げられます。ときにかわいらしく、ときに滑稽に見えるからでしょう。彼らは体の派手な色彩をアピールしたり、ダンスをしたり必死です。
アプローチするのは、たいてい雄です。雌は、気に入れば雄を受け入れますが、こりゃダメだとなればプイとそっぽを向いてしまう……。人間社会でもよく見られる光景です。
いったい雌は何を基準にして選んでいるのでしょうか。クジャクを例にあげてみましょう。クジャクの雄は繁殖期になると、飾り羽を広げ、さらに羽を震わせるダンスで雌にアピールします。雌はその様子を見て、雄を受け入れるか否か判断しますが、羽の目玉模様が判断材料のひとつになっていることが研究によって明らかになっています。人間のように顔を基準にするわけではないものの、イケメン好きなんですね。
クジャクに限らず、雌にアピールするために雄が「着飾る」動物は少なくありません。なぜ、彼らはそうした器官を獲得するにいたったのでしょうか。弱肉強食の世界では、強さは生存へのもっとも必要なファクターになります。こうした器官は、その象徴として発達したものと考えられています。毎度格闘技さながらにケンカをして強さを競うのは非効率的ですし、種の保存という観点からも問題がありますから。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 生物の話』
監修:廣澤瑞子 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
横浜生まれ。東京大学農学部農芸化学科卒業。1996年、東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻博士課程修了。日本学術振興会特別研究員、米イリノイ大学シカゴ校およびドイツマックスプランク生物物理化学研究所の博士研究員を経て、現在は東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻細胞生化学研究室に助教として在籍。著書に『理科のおさらい 生物』(自由国民社)がある。

「人間は何歳まで生きられる?」「iPS細胞で薄毛を救う?」「三毛猫はなぜメスばかり?」「黒い花は世に存在しない?」ーー生命の誕生・進化から、動物、植物、ヒトの生態、最先端の医療・地球環境、未来まで、生物学でひもとく60のナゾとフシギ!知れば知るほど面白い!
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